- 最新情報:
- 2017年2月23日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2016年12月16日 (更新情報)
- 2016年12月 1日 (更新情報)
- 2013年10月29日 (更新情報)
- 2013年10月11日
- 国名:
- イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- 対象者:
- アナス・バルグーティ(男性)
- 期限:
- 2017年3月23日
- 配信日:
- 2013年10月11日
- UA No:
- 276/2013
パレスチナ人の人権弁護士・活動家であるアナス・バルグーティさんが9月15日、イスラエル軍に逮捕された。 軍事法廷は仕事と人権活動に関連する罪状を彼に示し、彼は9月24日までは起訴されないまま勾留された。 彼は良心の囚人であり、即時無条件に釈放されるべきである。
アナス・バルグーティさん(30歳)は2013年9月15日、被占領パレスチナ地域のベツレヘムの北の軍の検問所でイスラエル軍によって逮捕された。 彼は友人と家族を訪問した後に、ラマッラーに帰る途中であった。 午後7時頃、兵士たちはアナスさんの運転する車を止め、彼が弁護士だと名乗り、弁護士会の会員証を出すと彼を逮捕した。 兵士たちは彼の携帯電話を没収し、尋問した後、目隠しして手錠をかけ、違法なイスラエル人入植地のエツィオンにある拘置所に移送した。 その後、現在拘束されているオフェールの軍施設に連行された。
9月22日まで起訴なしの勾留の延長を求める軍検察官の訴えに裁判官が同意した9月16日、彼は初めて軍事法廷に引き出された。 その日、2つの罪状を示され、9月24日まで勾留が延長された。 第1の罪状は、イスラエルが禁止している団体である「パレスチナ解放人民戦線のメンバーである」ということ。 第2は「デモを組織する委員会のリーダーである」ということだ。 アナス・バルグーティさんは、どちらも否定している。 彼は10月1日、法廷の聴聞会に出たが、裁判は10月9日まで延期された。
アナス・バルグーティさんは、弁護士としてパレスチナ人の囚人の人権を擁護する仕事をしていること、および政治的意見を平和的に表明したことにより勾留された良心の囚人であると、アムネスティ・インターナショナルは考えている。
追加情報
アナス・バルグーティさん(30歳)は、マッラーの北、ディエール・ガッサネ村出身の人権弁護士・活動家である。 彼は2009年からアッダミール囚人支援・人権協会の弁護士として働いており、この仕事を通じてパレスチナ自治政府(PA)の治安部隊に勾留されたパレスチナ人たちへの法的支援や代理人を務めてきた。 彼の主たる責務は、パレスチナ自治政府による恣意的逮捕のケースを追跡調査と対応、パレスチナ最高裁を含む裁判所で被告の代理人を務めることである。 アッダミールによると、パレスチナ人の被拘禁者たちの人権を守る仕事のために度々パレスチナ自治政府の治安部隊から嫌がらせを受けていたという。
アナス・バルグーティさんの他の人権についての仕事には、イスラエルの監獄にいるパレスチナ人の被拘禁者や囚人たちの人権を保護、尊重することを求めるイベントや活動を組織したり、それらに参加することがあった。 彼の逮捕は被占領パレスチナ地域のパレスチナの人権団体およびそれらと共に活動する活動家たちに対するイスラエル当局の嫌がらせの一環である。そのような嫌がらせには恣意的拘禁、移動制限、家屋や事務所への襲撃がある。
アッダミールはそのような影響を受けている団体の1つである。 2012年12月11日にはイスラエル軍がラマッラーにあるアッダミール及び他の2つのパレスチナのNGOの事務所を襲い、コンピューターや作業ファイル、設備を押収し、建物内を捜索した。
アナス・バルグーティ以外のアッダミールの職員たちが個別に標的にされていた。 イスラエル軍は、アッダミールの理事長であるアブドゥラティフ・ガイスさんが西岸地区に入ったり、海外渡航することを2011年から禁止している。 アナス・バルグーティさんが逮捕された1週間後の2013年9月23日、イスラエル軍はアッダミールの会計係であるサメール・アービッドさんを逮捕した。アッダミールによると彼は以前、30カ月間、行政拘禁されていた。
最も深刻なケースはアッダミールの調査員で人権擁護活動家のアイマン・ナセルさんである。 弁護士によると、彼は2012年10月15日にイスラエル軍に逮捕されてから尋問中に拷問された。 彼は毎日、20時間、尋問され、尋問中は手を背後に縛られた状態で椅子に座るというきつい姿勢にされたと、弁護士に語っている。
アイマン・ナセルさんは2012年12月12日に軍事法廷に出され、パレスチナ解放人民戦線のメンバーであること、パレスチナ人の囚人支援のため組織内で活動していたことなどの罪状で告発された。 弁護士によると、アイマン・ナセルさんはそれらの罪状を否認しており、囚人たちと連帯する自らの活動は人権擁護活動家としてアッダミールとハンダラ文化センターと共に行なわれてきたものだと述べている。 彼は軍事裁判所での司法取引の後、13カ月の禁錮刑を言い渡された。 彼は現在、イスラエルのメギッド刑務所に収監されており、2013年11月に釈放される予定である。
また、アッダミールの弁護士たちが代理人を務めている囚人や被拘禁者たちに面会することを、イスラエル当局はしばしば妨害している。
- 最新情報:
- 2017年2月23日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2016年12月16日 (更新情報)
- 2016年12月 1日 (更新情報)
- 2013年10月29日 (更新情報)
- 2013年10月11日
- 国名:
- イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- 対象者:
- アナス・バルグーティ(男性)
- 期限:
- 2017年3月23日
- 配信日:
- 2013年10月29日
- UA No:
- 276/2013
良心の囚人であるアナス・バルグーティさん(30歳)は軍判事の命令により10月23日に保釈された。証拠として提出された他の被拘禁者たちの自白では、彼が治安上の脅威となるとは言えないという理由であった。彼は軍事裁判所での裁判が控えており、もし有罪となれば最長18カ月間、投獄される可能性がある。
人権弁護士・活動家であるアナス・バルグーティさんは、オフェール軍事裁判所の判決により、12,000シュケル(およそ3,400米ドル)の保釈金で釈放された。 彼はそれまでオフェールの軍事施設で勾留されていた。
彼は、イスラエルが禁止している団体である「パレスチナ解放人民戦線(PFLP)のメンバーである」ということ、そして「デモを組織する委員会のリーダーである」という罪状で軍事裁判所で裁かれることになっている。 彼はどちらの罪状も否認している。 もしこれらの罪状で有罪となり投獄されることになれば、彼は囚人を支援する弁護士という仕事のため、および政治的意見を平和的に表明したことにより、勾留された良心の囚人とアムネスティ・インターナショナルは見なすことになろう。
アナス・バルグーティさんは9月15日、被占領ヨルダン川西岸地区のベツレヘム近郊の軍検問所で逮捕された。 9月24日まで起訴なしに勾留され、その日にイスラエル軍裁判所は彼を上記の罪状で出廷させた。
この逮捕は、仕事と人権活動に関わり、被占領パレスチナ地域のパレスチナの人権団体および活動家たちに対するイスラエル当局の嫌がらせの一環のようである。そのような嫌がらせには恣意的拘禁、移動制限、家屋や事務所の強制捜査などがある。
追加情報
アナス・バルグーティさんは2013年9月15日、被占領パレスチナ地域のベツレヘムの北の軍検問所でイスラエル軍によって逮捕された。 彼は友人と家族を訪問した後に、ラマッラーに帰る途中であった。 午後7時頃、兵士たちはアナスさんの運転する車を止め、彼が弁護士だと名乗り、弁護士会の会員証を出すと彼を逮捕した。 兵士たちは彼の携帯電話を没収し、尋問した後、目隠しして手錠をかけ、違法なイスラエル人入植地のエツィオンにある拘置所に移送した。 その後、オフェールの軍施設に連行され、彼は釈放までそこで勾留されていた。 9月22日まで起訴なしの勾留の延長を求める軍検察官の訴えに裁判官が同意した9月16日に、彼は初めて軍事法廷に引き出された。 その日、彼が起訴された9月24日まで勾留が再延長された。 彼は10月1日、法廷の聴聞会に出たが、裁判は10月9日まで延期された。それから10月23日まで再延期された。
アナス・バルグーティさんは、ラマッラーの北、ディエール・ガッサネ村出身である。 彼は2009年からアッダミール囚人支援・人権協会の弁護士として働いており、この仕事を通じてパレスチナ自治政府(PA)の治安部隊に勾留されたパレスチナ人たちへの法的支援や代理人を務めてきた。 彼の主な担当は、パレスチナ自治政府による恣意的逮捕のケースの追跡調査と対応、パレスチナ最高裁を含む裁判所で被告の代理人を務めることである。 アッダミールによると、パレスチナ人の被拘禁者たちの人権を守る仕事のために度々パレスチナ自治政府の治安部隊から嫌がらせを受けていたという。
アナス・バルグーティさんの他の人権についての仕事には、イスラエルの監獄にいるパレスチナ人の被拘禁者や囚人たちの人権を保護、尊重することを求めるイベントや活動を組織したり、それらに参加することなどがあった。 彼の逮捕は、被占領パレスチナ地域のパレスチナの人権団体およびそれらと共に活動する活動家たちに対するイスラエル当局の嫌がらせの一環である。そのような嫌がらせには恣意的拘禁、移動制限、家屋や事務所の強制捜査がある。
アッダミールはそのような影響を受けている団体の1つである。 2012年12月11日にはイスラエル軍がラマッラーにあるアッダミール及び他の2つのパレスチナのNGOの事務所を捜査し、コンピューターや作業ファイル、設備を押収し、建物内を捜索した。 アナス・バルグーティ以外のアッダミールの職員たちは個別に標的にされていた。 イスラエル軍は、アッダミールの理事長であるアブドゥラティフ・ガイスさんが西岸地区に入ったり、海外渡航することを2011年から禁止している。 アナス・バルグーティさんが逮捕された1週間後の2013年9月23日、イスラエル軍はアッダミールの会計係であるサメール・アービッドさんを逮捕した。 彼は10月21日まで尋問のために収監され、その日に4カ月間の行政拘禁命令(当局が起訴や裁判なしに勾留することで、無制限に更新可能な命令)を受けた。
最も深刻なケースはアッダミールの調査員で人権擁護活動家のアイマン・ナセルさんである。 弁護士によると、彼は2012年10月15日にイスラエル軍に逮捕されてから尋問中に拷問された。 彼は毎日、20時間、尋問され、尋問中は両手を背後に縛られた状態で椅子に座るというきつい姿勢にされたと、弁護士に語っている。 彼は2012年12月12日に軍事法廷に出され、パレスチナ解放人民戦線のメンバーであること、パレスチナ人の囚人支援のため活動していたことなどの罪状で有罪とされた。 彼は獄中で1年を過ごし、2013年10月21日に釈放された。
また、アッダミールの弁護士たちが代理人を務めている囚人や被拘禁者たちに面会することを、イスラエル当局はしばしば妨害している。
- 最新情報:
- 2017年2月23日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2016年12月16日 (更新情報)
- 2016年12月 1日 (更新情報)
- 2013年10月29日 (更新情報)
- 2013年10月11日
- 国名:
- イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- 対象者:
- アナス・バルグーティ(男性)
- 期限:
- 2017年3月23日
- 配信日:
- 2016年12月 1日
- UA No:
- 276/2013
イスラエル当局にとって12月6日の審理がパレスチナ人の人権擁護活動家、アナス・バルグーティさんを訴追する最後の機会となる。3年前に逮捕、保釈されてからずっと、彼は3カ月毎に審理に出廷しなければならなかった。その都度、裁判が延期されたからだ。彼は最大で18カ月の刑を受ける可能性がある。
アナス・バルグーティさん(33歳)は弁護士、人権擁護活動家であり、2013年9月15日に逮捕された。パレスチナの治安部隊に拘禁されたパレスチナ人の代理人となり、単に人権擁護活動家として平和的な活動をしていた。それだけの理由で逮捕されたため、アムネスティは彼を「良心の囚人」と見なしている。イスラエル軍検察は、違法組織のパレスチナ解放人民戦線(PFLP)のメンバーであり、デモを組織する委員会を率いたとの容疑で彼を起訴した。彼はこれらの罪状を否認した。2013年10月23日、軍判事は「治安上の脅威となる十分な証拠はない」として保釈を命じた。
アナス・バルグーティさんは2013年9月24日に起訴されて以降、被占領西岸地区のオフェール軍事法廷での審理に3カ月毎に出廷しなければならなかった。しかし、出廷する度に検察側は証人を用意できず、この裁判は3カ月、延期された。ラマッラーで拘束されているパレスチナ人らの弁護活動をしているため、審理の都度、仕事ができなくなった。また審理があると帰宅できないかもしれないため、家族にとっても不安になる。12月6日の審理は、検察が証人を用意する最後の機会で、できなければ裁判は終了する。
アナス・バルグーティさんはアムネスティ・インターナショナルに対し、11月8日、ラマッラーの事務所で次のように語った。「裁判が終わるべくして終わり、監獄に戻ることがなければうれしい。その実現は極めて難しいですが、科されている渡航禁止措置が解除されることを望んでいる」とも話した。
追加情報
アナス・バルグーティさんは2013年9月15日、被占領パレスチナ地域のベツレヘムの北の軍検問所で、イスラエル軍によって逮捕された。彼は友人と家族を訪問した後に、ラマッラーに帰宅する途中であった。午後7時頃、兵士はアナスさんの運転する車を止め、彼が弁護士だと名乗り、パレスチナ弁護士会の会員証を見ると逮捕した。さらに、携帯電話を没収し、尋問した後、目隠しして手錠をかけ、違法なイスラエル人入植地のエツィオンにある拘置所に移送した。その後、オフェールの軍施設に連行され、彼は保釈されるまでそこに勾留されていた。
9月22日まで起訴なしの勾留の延長を求める軍検察官の訴えに裁判官が同意した9月16日に、彼は初めて軍事法廷に引き出された。その日、起訴された9月24日まで勾留が再延長された。10月1日、法廷の審理に出たが、裁判は10月9日まで延期された。それから保釈される10月23日まで再延期された。
逮捕された当時、アナス・バルグーティさんはラマッラーを拠点とするNGO、アッダミール囚人支援・人権協会のために働いており、この仕事を通じてパレスチナ治安部隊に勾留されたパレスチナ人たちへの法的支援や代理人を務めてきた。主な担当は、西岸地区のパレスチナ当局による恣意的逮捕事件の追跡調査と対応、パレスチナ最高裁を含む裁判所で被告の代理人を務めることだった。 アナス・バルグーティさんによると、パレスチナ人の被拘禁者たちの人権を擁護する仕事への治安部隊の嫌がらせは続いているという。例えば、監獄での面会を妨害されたり、被勾留者に「彼に弁護を頼むな」と言ったりするという。アナス・バルグーティさんの他に、イスラエルの監獄にいるパレスチナ人の被拘禁者や囚人の人権保護を求めるイベントや活動を組織したり、参加することなどがあった。
アナス・バルグーティさんはアムネスティに対し、現在の裁判による影響を次のように述べている。
「裁判の日は気が滅入る。私も家族も緊張する。特に午前10時から午後4時まで法廷にいる間は携帯電話を取り上げられ、家族には何が起きているかを知るすべがない。審理がある時は、自分のカレンダーのその日を開けておく。仕事や社交上の約束も入れない。私は弁護士だが、法廷では何の意味ももたない。渡航禁止措置は、まるで大きな監獄にいれられている気がする。イスラエル国内や海外にも行けない」
オフェールでの軍事裁判は、検察が証人を準備できないなどで、しばしば延期される。証人はしばしば他のパレスチナの囚人や軍人だ。これまでの不当な理由で裁判が遅延すること自体、拘禁または保釈されたパレスチナ人を罰する方法となっている。公平な裁判のための国際基準を満たしていない手続きのイスラエルの軍事法廷で、パレスチナ人は不公平な裁判に直面している。
判事も検察官もイスラエル軍から採用されている。判事は軍法務総監の推薦に基づいて地域司令官によって任命され、検察官が判事への昇進コースをほぼ独占している。いったん任命されると、判事には終身在職権はなく、地域司令官によっていつ解任されるか分からない。彼らの中立性については重大な疑念が取りざたされてきた。さらに、裁判はしばしば証人の自白を根拠に行われるが、その自白は後で強要されたとして取り下げられてきたようだ。被告は罪を犯していないと主張する時でも、裁判に公正さを期待できず、減軽につながる有罪答弁を受け入れるしかないと思い、一様に司法取引に頼ってしまうのである。
- 最新情報:
- 2017年2月23日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2016年12月16日 (更新情報)
- 2016年12月 1日 (更新情報)
- 2013年10月29日 (更新情報)
- 2013年10月11日
- 国名:
- イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- 対象者:
- アナス・バルグーティ(男性)
- 期限:
- 2017年3月23日
- 配信日:
- 2016年12月16日
- UA No:
- 276/2013
12月6日の審理は、元良心の囚人であるパレスチナ人弁護士、アナス・バルグーティさんに対する証人をイスラエル軍検察が用意する最後の機会となるべきだった。検察は証人を法廷に出廷させなかったにもかかわらず、審理は1月24日までまたもや延期された。
アナス・バルグーティさん(33歳)は、パレスチナ人弁護士で人権擁護活動家だ。被占領西岸地区のオフェール軍事法廷での12月6日の審理は、イスラエル軍検察にとって、アナス・バルグーティさんに対する証人を連れてくる最後の機会となるべきだった。イスラエルが禁止する「パレスチナ解放人民戦線(PFLP)のメンバーであること」及び「デモを組織する委員会を指導したこと」が彼の罪状だった。彼は両方の罪状とも否認している。最初、2013年9月15日に逮捕されたアナス・バルグーティさんは、軍判事が彼を治安上の脅威とみなす十分な証拠はないとの判決を受け、2013年10月23日に保釈されていた。アナス・バルグーティさんは保釈されて以降、3カ月毎に出廷しなければならなかったが、その度に軍検察は彼に対する証人を用意できなかった。
12月6日の審理では、判事は検察に対し証人たちの1人に逮捕令状を出すことでまたもやチャンスを与えた。その証人は以前、裁判所の召喚に応えなかった。パレスチナ人たちはしばしばそのような召喚には応じない。というのも、彼らはイスラエルの軍事占領の機関に協力したくないからである。判事がなぜ普通に利用されているツールである令状を出すのに3年待ったのか理由ははっきりしない。パレスチナの囚人の権利擁護の組織であるアッダミールのアナス・バルグーティさんの法曹団が懸念しているのは、このことが裁判の長期化を許してしまうことである。というのも、判事たちは検察が証人を出すのに引き続き失敗していることについて、「力不足」だとか「治安」のような理由でしばしば容認してしまっているからである。こうしてさらに審理が必要となることはアナス・バルグーティさんにとって裁判に費やす日がさらに多くなることを意味する。アムネスティ・インターナショナルはかつていくつかのケースで、繰り返され正当化できない裁判の遅延はそれ自体、拘禁または保釈されたパレスチナ人を罰する方法となっていると懸念を表明したことがある。国際基準を満たしていない手続きのイスラエルの軍事法廷で、被占領西岸地区のパレスチナ人は不公平な裁判に直面している。
追加情報
アナス・バルグーティさんは2013年9月15日、被占領パレスチナ地域のベツレヘムの北の軍検問所で、イスラエル軍によって逮捕された。彼は友人と家族を訪問した後に、ラマッラーに帰宅する途中であった。午後7時頃、兵士はアナスさんの運転する車を止め、彼が弁護士だと名乗り、パレスチナ弁護士会の会員証を見ると逮捕した。さらに、携帯電話を没収し、尋問した後、目隠しして手錠をかけ、違法なイスラエル人入植地のエツィオンにある拘置所に移送した。その後、オフェールの軍施設に連行され、彼は保釈されるまでそこに勾留されていた。パレスチナの治安部隊に拘禁されたパレスチナ人の代理人となり、単に人権擁護活動家として平和的な活動をしていた。それだけの理由で逮捕されたため、アムネスティは彼を「良心の囚人」と見なした。 9月22日まで起訴なしの勾留の延長を求める軍検察官の訴えに裁判官が同意した9月16日に、彼は初めて軍事法廷に引き出された。その日、彼が起訴された9月24日まで勾留が再延長された。 彼は10月1日、法廷の審理に出たが、裁判は10月9日まで延期された。それから保釈される10月23日まで再延期された。逮捕後、イスラエル当局は彼に渡航禁止措置を科した。
アナス・バルグーティさんは起訴されて以降、被占領西岸地区のオフェール軍事法廷での審理に3カ月毎に出廷しなければならなかった。パレスチナ当局によって逮捕されたパレスチナ人たちの代理人として、ラマッラーで法律実務をしているアナス・バルグーティさんにとって、審理がある日は仕事する日を失うことであった。また審理があると帰宅できないかもしれないため、家族にとっても不安になる。
アナス・バルグーティさんはアムネスティ・インターナショナルに対し、2016年11月8日、ラマッラーの事務所で次のように語った。「裁判が終わるべくして終わり、監獄に戻ることがなければうれしい。その実現は極めて難しいですが」と。「科されている渡航禁止措置が解除されることを望んでいる」とも話した。
アナス・バルグーティさんはアムネスティ・インターナショナルに対し、現在の裁判が彼に与えた影響について次のように述べている。「裁判の日は気が滅入る日です。私自身の中、そして家族に緊張をもたらします。特に午前10時から午後4時まで法廷にいる間は携帯電話を取り上げられ、家族にとっては何が起きているかを知るすべがないのです。審理がある時は、自分のカレンダーを空きにするようにします。仕事や社交上の約束も入れないようにします。私は弁護士ですが、法廷に行くとき、それは何の意味もないのです。渡航禁止措置はまた、自分がまるで大きな監獄にいるような気にさせられます。イスラエル国内や海外にも行けないのです」と。
オフェール軍事法廷での軍事裁判は、検察が証人を準備できなかったりして、しばしば延期される。証人はしばしば他のパレスチナの囚人であったりイスラエル軍の軍人であったりする。アムネスティ・インターナショナルはかつていくつかのケースで、繰り返され正当化できない裁判の遅延はそれ自体、拘禁または保釈されたパレスチナ人を罰する方法となっていると懸念を表明したことがある。公平な裁判のための国際基準を満たしていない手続きのイスラエルの軍事法廷で、被占領西岸地区のパレスチナ人は不公平な裁判に直面している。判事も検察官もイスラエル軍から採用されている 判事は軍法務総監の推薦に基づいて地域司令官によって任命され、検察官が判事への昇進コースをほぼ独占している いったん任命されると、判事には終身在職権はなく、地域司令官によっていつ解任されるか分からない 彼らの独立性と中立性については重大な疑念が取りざたされてきた さらに、裁判はしばしば証人の自白を根拠に行われるが、その自白は後で強要されたとして取り下げられてきたことで知られている。被告は罪を犯していないと主張する時でも、裁判に公正さを期待できず、減軽につながる有罪答弁を受け入れるしかないと思い、一様に司法取引に頼ってしまうのである。
- 最新情報:
- 2017年2月23日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2016年12月16日 (更新情報)
- 2016年12月 1日 (更新情報)
- 2013年10月29日 (更新情報)
- 2013年10月11日
- 国名:
- イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
- 対象者:
- アナス・バルグーティ(男性)
- 期限:
- 2017年3月23日
- 配信日:
- 2017年2月23日
- UA No:
- 276/2013
人権擁護活動家で元良心の囚人であるアナス・バルグーティさんは、投獄されるのを避けるため司法取引に応じた。しかし、今後3年間に抗議行動に参加するか、今後5年間、パレスチナ解放人民戦線(PFLP)に加わるなど、司法取引の条件に違反した場合、執行猶予されている刑2つが執行される。
著名なパレスチナ人の人権弁護士であるアナス・バルグーティさんは2013年9月15日、被占領パレスチナ地域のベツレヘムの北の軍検問所で逮捕された。その後、イスラエルが禁じる組織、パレスチナ解放人民戦線(PFLP)のメンバーであったり、デモを計画するグループを率いたとして起訴された。バルグーティさんは、どちらの罪状も否認した。
軍判事は、被告を安全に対する脅威と見なすには証拠不十分だとしたため、2013年10月23日に保釈された。当時、アムネスティ・インターナショナルは、バルグーティさんを弁護士として単にパレスチナの囚人の人権を支援し、政治的意見を表明しただけで勾留された良心の囚人だとみなしていた。保釈されてから、バルグーティさんは3カ月おきに出廷しなければならなかったが、その度に軍検察は証人を用意することができなかった。昨年12月6日の被占領西岸地区のオフェール軍事法廷での審理は、軍検察が証人を用意する最後の機会となっていた。しかし、同日の審理で軍判事は検察が証人の1人に逮捕状を出すことを許可し、証人尋問に別の機会を与えた。審理は今年1月24日まで延期された。
そして、最後の審理が2月19日に行なわれ、バルグーティさんは司法取引を受け入れた。罪状を認める代わりに、次の条件を受け入れることで実刑を回避した。
- 罰金7,000シュケル(1,887米ドル) (2013年に支払った保釈金12,000シュケルから差し引く)
- もし今後5年間にPFLPに所属した場合、猶予されている18カ月の刑を執行する。
- もし今後3年間に抗議行動に参加した場合、猶予されている8カ月の刑を執行する。
「当面の実刑を回避するために司法取引を受け入れた」とアムネスティに語った。しかし、彼はいつ投獄されるかもわからない恐怖の中での5年の刑の始まりだとも思っているという。「私たちへの抑圧に積極的に加わる軍事法廷で公正な裁きを受けられるなんて思わない。私を脅して黙らせようとするイスラエル当局のやり方だ。これから5年間、おびえながら暮らすことになる。もし申し立てがでっち上げられたり、誰かが私に不利な証言でもすれば、18カ月の実刑が待っている」と。
今回の結果は、アムネスティの活動が目指した成果ではない。しかし、当面は、要請文の送付は停止してください。今後の状況をしっかりと見ていきたい。
この件に関するアクションはこれで終わります。アピールを送ってくださった皆さん、ありがとうございました。