最新情報:
2014年10月20日 (stop情報)
国名:
メキシコ
対象者:
アンヘル・コロン(男性)
期限:
2014年11月20日
配信日:
2014年10月20日
UA No:
184/2014

良心の囚人で拷問の被害者でもあるアンヘル・アミルカル・コロン・ケヴェドさんがメキシコ、ナヤリット州の監獄から釈放された。裁判前の拘禁が5年余りも経過してからのことである。彼に対する拷問や勾留、迫害は、その民族的出自と未公認の移民であることに基づく差別によるものと、アムネスティ・インターナショナルは考えている。

アンヘル・コロンさんは10月15日、メキシコ西部のテピックにある第4連邦刑務所から釈放された。連邦検事総長は起訴を取り下げることに同意し、無条件釈放となった。

ガリフナ・アフロ(訳注:カリブ系黒人とも呼ばれる)の出自を持つホンジュラス移民のアンヘル・コロンさんは、2009年3月9日、ホンジュラスから米国への旅の途中、メキシコで逮捕された。その後、警察と兵士に殴打されたり、窒息させられたり、脅されたり、人種差別的な言葉で罵倒されたりなど、拷問を受けた。また、組織犯罪に関与したとするために連邦検察官宛ての偽の供述書に、無理やり署名させられた。

アンヘル・コロンさんは裁判官の前で供述書を撤回し、当局に自らが受けた拷問を報告した。連邦検事総長は2009年にアンヘル・コロンさんの拷問に対する申し立てを記録していたが、何の調査も行なわれていなかった。国内および国際人権基準では義務となっている公式の法医学調査は2013年に行なわれたが、未了となっていた。

アムネスティはアンヘル・コロンさんの申し立てに対して直ちに独立した調査が行なわれること、そして責任者は裁判にかけられること、彼に効果的な救済と適切な補償がなされることを要求しつづける。

アムネスティの派遣団はこの9月に獄中のアンヘル・コロンさんに面会し、2000余りの連帯のメッセージを伝えた。彼はアムネスティとその会員の支援に感謝した。

本件に関するアクションはこれで終わります。アピール文を送っていただいたすべての方々にお礼申し上げます。アムネスティはこのケースを注視しつづけ、必要な場合は、さらなるアクションを起こします。