- 最新情報:
- 2017年8月 3日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2017年5月23日
- 国名:
- リビア
- 対象者:
- セーラム・モハメド・バイタマル(男性)
- 期限:
- 2017年9月 3日
- 配信日:
- 2017年5月23日
- UA No:
- 109/2017
4月20日、トリポリ大学教授のセーラム・モハメド・バイタマルさん(68才)がトリポリ郊外で民兵に拉致された。以来、消息不明で、家族に連絡もない。
20日の朝、バイタマルさんはいつものように家を出て車で大学に向かったが、その日は大学にたどり着くことはなかった。たまたまその通勤道路を走っていた近所の人が、自宅から20分ほど走った路上に、バイタマルさんの車と電話が捨てられているのを発見した。他の遺留品は、見つからなかった。発見者が家族に電話して、事態を説明した。
拉致が発生した地域では、複数の民兵組織が割拠している。それら民兵組織の中には、内務省と国防省の管理下で活動するとされる組織もある(実際には国の監督や指示を受けることはないが)。他の民兵組織は、主導権を争う3つの組織のいずれかとつながりがあるようだ。
その後、家族はさまざまな関係当局の担当者に本人の行方に関する情報を聞き回った。しかし、具体的な情報は得られなかった。犯行声明も出ていない。そのため、家族は関与した組織を自力で突き止めるしかないと思っている。バイタマルさんには持病があり、定期的に治療を受ける必要がある。従って、家族は彼の体調が心配だ。
近親者の一人は、アムネスティに次のように話した。「私たちは、本人が無事、家族のもとに帰れるよう、すべての政党に対し、必要なあらゆる手を尽くし、直ちに行動するように要請します」
バイタマルさんは、過去20年間トリポリ大学で教えてきた。海洋技術の専門家として、若い技術者を育て、国の人材育成に多大な貢献をしてきた。学生には、大変人気があるし、教授陣の中でも学識の高さが評価されている。
活動家とジャーナリストは、拉致問題は同国の極めて悲惨な現実だと指摘している。内務省トリポリ刑事捜査部の情報にもとづく報道によれば、昨年12月15日から今年1月末までの1月半で発生した拉致は、293件に達する。ほとんどの拉致は、身代金目的だが、拘留されている人物との交換が条件になることもある。また、民兵に批判的な人物、ジャーナリスト、人権擁護活動家などを沈黙させる手段に利用されることもある。
- 最新情報:
- 2017年8月 3日 (stop情報)
- 更新履歴:
- 2017年5月23日
- 国名:
- リビア
- 対象者:
- セーラム・モハメド・バイタマル(男性)
- 期限:
- 2017年9月 3日
- 配信日:
- 2017年8月 3日
- UA No:
- 109/2017
6月6日、大学教授のセーラム・モハメド・バイタマルさんが解放された。4月20日にトリポリ郊外で民兵組織に拉致され、それ以来拘束されていた。
6月6日午後6時頃、家族と友人が、トリポリ南西部ウエシュファナで、一人でいたバイタマルさんを見つけ、自宅に連れ帰った。拘禁されていた47日間、家屋らしき建物の一室に一人で閉じ込められていた。食事は1日1回、小さなパン一切れ、チーズ一切れ、水1リットル、フルーツジュース1パックを支給されただけだった。ラマダン月には、ナツメヤシが追加された。糖尿病薬を日々服用できなかったため、食物の摂取量を制限せざるをえなかった。そのため、解放時には体重が30キロも減っていた。自宅に戻ってからは、体調や体重は徐々に正常に戻りつつあるとのことだ。
バイタマルさんは、トリポリ大学の海洋技術学部で教授を務めてきた。4月20日の朝、大学に向かうため、トリポリ郊外の自宅を車で出て数分後、ピックアップトラックに乗った地元の民兵組織に拉致された。その後、顔に黒い布を被されて、どこかわからない所の建物の一室に閉じ込められた。解放の時まで、そこに拘禁された。
家族の一人は、アムネスティに次のように語った。「みなさん方が取ってくださった行動に感謝します。そのお陰でバイタマルは生還できたと思います」
要請文を送ってくださった皆さん、ありがとうございました。この件に関するUA行動は終了します。