最新情報:
2017年9月 1日 (stop情報)
更新履歴:
2017年6月29日
国名:
イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
対象者:
アーマド・カタメシュ
期限:
2017年7月27日
配信日:
2017年9月 1日
UA No:
140/2017

大学教授のアーマド・カタメシュさん(67才)が8月13日、イスラエル当局の行政拘禁から釈放された。5月から始まった行政拘禁命令が期限の3カ月を過ぎて失効し、更新されなかったことによる。自由の身となり、被占領ヨルダン川西岸地区のラマッラーの自宅に帰り、家族との生活を取り戻した。

カタメシュさんは5月14日、自宅に踏み込んできた軍兵士に逮捕され、拘禁された。5月17日、被占領西岸地区の軍司令官から行政拘禁命令を受け、ラマッラー近郊のオフェール刑務所に起訴も裁判もないまま3カ月間、拘禁されていた。辛辣な批評で拘束された「良心の囚人」だった。

カタメシュさんは釈放後、アムネスティに次のように語った。「勾留中は、暴力は受けなかった。ただ、行政拘禁制度それ自体が、そもそも暴力的だ。人の口を封じ、社会から孤立させ、人生を奪う。潔白を主張する権利、自分の罪状を知る権利さえ否定する制度だ。その行使は、あくまで政治的だ。私は政治学が専門で、政治状況の分析にもとづく執筆やセミナーをよくするが、暴力的でも暴力を唱えたりもしない。当局は、私の暴力ではなく、考え方や分析を恐れているのだ。これまで計8年半あまりも行政拘禁され、また、今回の3カ月だった。沈黙を拒んだからだ」

さらに、アムネスティに対して、行政拘禁の乱用に反対する活動を続けるよう勧めた。「これまで、連帯して私を支持してくれた人すべてに、もう一度、心から感謝したい。アムネスティとともに不正義に立ち向かう人びとがいることを知って、元気をもらっている。行政拘禁という不当で道義に反する行為を止めさせるために、みんなが力を合わせていってほしい。遠く離れていてもイスラエルの行政拘禁の乱用に反対し、強い姿勢で人権を擁護してきたことに感謝したい」

要請文を送ってくださった皆さん、ありがとうございました。この件に関するUA行動は終了します。