2014年5月9日に、茨城県民文化センターにて、「約束」上映と門脇康郎さん講演会が開催されました。

この映画は、「名張毒ぶどう酒事件」奥西勝死刑囚をドキュメンタリー風に描いたもので、門脇さん(映画監修者)は名張事件を35年にわたって取材された元東海テレビの方です。

後援団体として、アムネスティ日本 水戸グループはブースを出展、「拷問廃止」リーフレットなどの配布を行いました。「袴田巖さん、奥西勝さんにメッセージを送ろう!」というアクションキットも数百枚配ることができました。当日は、予想をはるかに超える730名の方が来場され、大盛況のイベントとなりました。

参加者の声

0509hrc_2.jpg門脇康郎さんの講演

下記、イベントに参加した方からの声をいくつか紹介します。

「映画は、何度見ても、いい映画だし、泣けます。弁護士の鈴木泉さんの軌跡が、いつもジ~ンときます。門脇さんのお話から、あらたな事実を色々と知り衝撃的でした。」

「奥西さんのお母さんのタツノさんが、住所を転々とされたのち、市営住宅に住まわれ、昼間から雨戸も開けず、朝晩二時間ずつ線香を焚いて息子さんのために祈っていて、『勝はやっていません。助けてください』と頭を下げられ、手のしわに涙を落とされた。それゆえに門脇さんが35年も取材して映画を作ったというお話は、忘れようにも忘れられません。」

「今、夕立が降っていて、傘がなくてどうしようと思っていたら、みるみる小止みになり、黒雲が水戸駅の方面に引いていって濡れずに帰れそうです。空に虹が三つも出たのです。タツノさんの祈りに、天が応えているような気がして、ものすごく感動的です。」

「映画の終わり頃、鈴木弁護士さんが再審を取り消されたときに、『今までに50人以上の裁判官が、見殺しにしているんですよ!』と叫ぶようにおっしゃいます。あのシーンは本当に切なく、日本の病理を感じさせますね。演技ではなく実録というのも、説得力、迫力があります。」

「奥西さんが存命のうちに、この世界に出してあげたいと、強く思います。奥西さんが亡くなられても、 娘さんが再審請求を続けていかれると聞いていますが・・・。」

再審につなげたい

袴田事件の再審開始決定報道があって、再度「えん罪」を考える契機となって関心が高まった、ちょうどその流れの中で上映日を迎えました。「えん罪」も死刑制度の問題も、市民の間にこれまで以上に広がっていることは間違いないように思いました。

 

開催日 2014年5月9日(金)
開催場所 茨城県民文化センター
主催 映画「約束 名張ぶどう酒事件 死刑囚の生涯」水戸上映実行委員会

ヒューマンライツ・サポーターになりませんか?