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イベント報告【イベント報告】NGO共同記者会見「自由権規約委員会・日本への勧告 政府は国連勧告に向き合え」を開催!

参加されたNGOの皆さん参加されたNGOの皆さん

ジュネーブで自由権規約委員会に情報を提供し、国際人権基準に基づいた人権状況の改善を求めるNGO23団体は、7月25日に共同記者会見を開き、自由権規約の日本審査の内容と最終勧告の分析を報告しました。

会場には、約40名の報道関係者のほか、主催団体関係者や国会議員の方々が参加、120人以上が集まりました。

現在の日本を象徴する問題が審査対象に

日弁連の海渡雄一さんは、今回の審査の特徴として、日本の主だったNGOが協力して有益な情報を提供できたこと、そして、秘密保護法やヘイトスピーチ、福島原発というような「現代の日本社会を象徴する問題」が審査の対象となったことを挙げました。

また、3人の委員が袴田巖さんの名を挙げ、代用監獄、自白偏重的な取調べ、そして死刑制度を取り上げたことから、「袴田さんの事件が日本に死刑制度が存続している問題を国際社会に提起している」と指摘しました。

ヘイトスピーチに刑事的措置を

ヘイトスピーチの問題に対し、委員会は、刑事法的規制を求める勧告を出しました。人種差別的な宣伝やデモを禁止し、実行者を適切に処罰する措置を取るよう明確に指摘したのです。反差別国際運動の小森恵さんは、この勧告を歓迎したうえで、「表現の自由は他者の権利を侵害してまで保障されるものではない」と言明しました。

「慰安婦」問題はフォローアップ事項に

2008年に包括的な勧告が出されていた「慰安婦」問題は、1年以内のフォローアップ事項に含まれました。アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」の渡辺美奈さんは、「裁判が棄却されている状況は被害者の人権が現在も侵害されている証拠であり、加害者の訴追・処罰は真相究明のための常識である」として、委員会の見解を重く受け止めるよう政府に求めました。

「日本は国際社会に抵抗しているように見える」

他の締約国と比べて勧告の実施状況はどう違うのか、という記者からの質問に対し、ヒューマン・ライツ・ナウの伊藤和子さんは、近隣国であるモンゴルと韓国を日本と比較しました。

モンゴル、そして日本より後に批准国となった韓国は、すでに国内人権機関を設置しており、自由権規約や女性差別撤廃条約などの選択議定書に批准して、個人通報制度を導入しています。死刑も廃止されており、日本はこの2国と同時期に勧告を受けたにも関わらず、勧告内容の実現の目途も立っていない、と指摘しました。

ナイジェル・ロドリー議長の「日本は国際社会に抵抗しているように見える」という発言、そして勧告文で複数回登場するregret(遺憾に思う)という言葉には、勧告を軽視し続ける政府を厳しく咎める委員会の姿勢が表れていると言えます。

政府は国際法上の義務を果たすべき

海渡さんは、多くのメディアが「最終勧告に従うことに法的拘束力はない」と報道していることに対し、その解釈は不正確であると言いました。「日本は自由権規約に批准しており、国際法上は誠実に条約を遵守する義務がある。遵守に努める努力義務が課されていることは間違いない」と強調しました。

次回の自由権規約委員会への政府報告書提出は、2018年7月31日となります。また、今回の審査で総括所見に含まれなかった朝鮮学校の無償化対象外などのケースは、8月の人種差別撤廃委員会による日本政府審査で取り上げられる可能性があります(注1)。

今後の日本政府の勧告への対応、そして人権状況を伝えるNGOの活動からも目が離せません!

注1:ただし、2008年の自由権規約日本審査の総括所見では、朝鮮学校に対して他の学校と同様の財政支援を行うよう勧告が出ており、2014年の総括所見でも、日本政府がこれまでの勧告も実施するよう求めている。

NGO共同記者会見 会場の様子NGO共同記者会見 会場の様子

▽自由権規約日本審査の総括所見(日本語版)
http://www.amnesty.or.jp/library/report/pdf/CCPR2014_concluding_observations.pdf

※2014年7月15、16日、ジュネーブにおいて国連自由権規約委員会による日本の人権状況の審査が行われました。この文書は、委員会が7月24日に公表した総括所 見のAdvanced Unedited Version を、NGOが共同で翻訳したものです。

▽日本審査に向けたアムネスティの提言書(日本語訳)
http://www.amnesty.or.jp/library/report/pdf/ICCPR2014.pdf

開催日 2014年7月25日
開催場所 衆議院議員会館

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