4月25日、東京事務局にて、イベント「シリアを知ろう:日本は中東でどう映っているのか~#OpenToSyriaキャンペーン~」を開催しました!
このイベントは、昨年12月に開催された「シリアを知ろう」の第2弾として行われました。

今回は、前回に引き続き朝日新聞社国際報道部長の石合力さん、そして日本の情報を中東に紹介するプロダクション会社のプロデューサーであり、テレビ・レポーターとしても活躍するシリア人のナジーブ・エルカシュさんをゲストにお招きし、お話を伺いました。

当日、会場は満席。学生から社会人の方まで、幅広い参加者にご来場いただきました。
イベントの当日準備に参加したインターンの金坂がご報告します。

石合力さんのお話

石合力さん石合力さん

シリアと聞いて、紛争や難民以外に思い浮かぶのはどんなイメージでしょうか?

食事がひときわおいしいことで知られ(近隣の国では、シリアから難民として国外に出た人たちがシェフとして働き始めたことで、料理がおいしくなったと評判だそうです)、 言葉が美しく(外務省では、以前アラビア語の研修地としてシリアが選ばれていたそうです)、 古くからの歴史を持ち、世界最古、そして最大級のモスクのひとつ、ウマイヤードモスクなどの美しい建築物を持つシリア。

石合さんによると、そんなシリアを日本の街に例えるなら・・・そう、京都!

新聞社で現役の記者として、中東情勢の報道に携わっている石合さん。イベントでは、紀元前から現在までのシリアの歴史、文化の紹介から、今回の内戦が起きた経緯、シリア国内と近隣諸国の現在の状況、そして今後の見通しまで、幅の広い内容を、スライドを使いながらわかりやすく説明していただきました。

メモをとりながら熱心に聴いていらっしゃる参加者の方も多く見受けられました。

ナジーブ・エルカシュさんのお話

ナジーブ・エルカシュさんナジーブ・エルカシュさん

休憩で一息ついたあとは、ナジーブさんのお話です。

レバノン、ロンドンで学生生活を送られたあと、1997年に来日し、現在はテレビレポーターとして活躍するナジーブさん。今回は、ご自身が生まれ育ったシリアのこと、そして現在、紛争下のシリアで生活する人たちについて、お話いただきました。

後半では、特に紛争下のシリアを描いた映画、そしてアーティストたちによる風刺のこもったイラスト、作品を紹介しながら、シリアの人たちが国内の情勢を報道するメディアや、シリア政府軍、「IS(イスラム国)」に対して、どのように感じ、考えているのか、そしてどんな行動をしているのか、お話していただきました。

ちなみに・・・
今回、休憩では、中東にちなんだジュース(ざくろ、さくらんぼ、アプリコット)のサービスもさせていただき、大変ご好評でした!ご寄付を頂いたみなさま、ありがとうございました。

 

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お二人のお話のあとの質疑応答の時間は、会場の参加者の方から熱心な質問が相次ぎました。

アンケートでは、「シリアについて、国内のメディアではとりあげられない実情に触れることができた」、 「最新のアートに関する情報など、シリアの文化について知ることができた」 などの回答が多く寄せられ、参加して下さった多くの方に、ご満足していただけたようでした。

ゲストの石合さん、ナジーブさん、そして当日ご来場いただいた皆さま、どうもありがとうございました!

開催日 2015年4月25日(土)
場所 アムネスティ・インターナショナル日本 東京事務所

 

イベント開催:「日本の難民支援の今~シリアから考える~」

国内紛争により、シリアでは400万を超える人たちが難民となり、国外に逃れています。日本にやってきて難民申請をしているシリア人は、2014年11月末の時点で61人です。そのうち、難民認定を受けたのはたったの3人。日本の難民支援の今を、難民支援協会の田多晋さん、「なんみん フォーラム」の石川美絵子さんをゲストにお迎えし、お話を伺います。

■日時:5月30日(土)16:00~18:00 ※参加費無料
■場所:アムネスティ日本 東京事務所

シリア難民を支援する「#OpenToSyria」キャンペーンにご参加ください!

アムネスティは、現在、世界中でシリア難民の受け入れが進むよう、世界中でキャンペーンを行っています。イベントの開催をはじめ、大人も子どもも、誰でも気軽に参加できるフォトアクションなどを行っています。シリアから遠く離れた日本でも、彼らのためにできることはたくさんあります。ぜひ、ご参加ください。

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