「人びとの自由と尊厳を保障し保護するためには、国の機関の可視化が大前提だと思う」-チェルシー・マニングさん

米軍による戦争犯罪の可能性など、国家の機密情報を暴露したとして実刑35年の有罪判決を受け、服役していたチェルシー・マニングさん。前オバマ政権時代に恩赦で4カ月に減刑され、2017年5月16日、ついに釈放されました!

アムネスティは2013年にマニングさんの有罪が確定して以来、釈放を求めて活動し、世界中の何千という活動家が、過酷な試練に置かれたマニングさんの支援運動を展開しました。

2014年、アムネスティが毎年実施している手紙書きのキャンペーン「ライティングマラソン」でマニングさんのケースを取り上げた際には、世界中の約25万人から釈放を求める声が当局やマニングさん本人に届けられました。

国のマニングさんへの対応は、常軌を逸していました。起訴される前、公判開始まで11カ月もの間拘束され非人道的な扱いを受けた上に、服役中、彼女の性自認に適した医療処置が行われなかったこともありました。また、35年という有罪判決は、軍事関係者が殺人、強かん、戦争犯罪を犯した場合よりも、ずっと重いものです。

その一方で、暴露された犯罪行為に関わったとされる関係者は誰一人として罪を問われていません。今回の釈放を歓迎する一方で、アムネスティは今後も、この問題の捜査および、マニングさんのような内部告発者が過酷な刑罰を受けないよう、求め続けていきます。

ヒューマンライツ・サポーターになりませんか?