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イベント報告【イベント報告】旭川刑務所を参観しました

旭川刑務所正門前旭川刑務所正門前

2017年7月18日、アムネスティ日本・国内人権ネットワークと札幌グループの共催により、旭川刑務所を10名(道内会員5名、道外会員5名)で参観しました。参加した札幌グループの会員の永井がご報告します。

旭川刑務所は、旭川駅から車で30分くらいの郊外で、背景に突哨山(239m)がある丘陵地帯にあります。突哨山にはカタクリが群生しており、カタクリの花をデザインした「カタックリちゃん」が刑務所のマスコットキャラクターになっています。

刑務所前から見える山刑務所前から見える山

受刑者制作品販売所の陳列物受刑者制作品販売所の陳列物

重い罪を犯した長期受刑者が多く収容されていて、定員約400人のところ現在は200数十人が収容されているそうです。その内60歳以上が約50人、 最高齢は88歳。私自身、昨年の札幌刑務所に続き今回が2回目の刑務所参観となりますが、札幌刑務所に比べるとやや張り詰めた空気が流れている気がしました。

参観の最初に、総務部長から刑務所の概況や改善更生に向けた取り組みについてのプレゼンテーションがありました。

入所から出所までの流れとしては、まず入所時に受刑者が刑を受ける意義を理解し受刑中の処遇に自ら進んで取り組めるように「刑執行開始時の指導」が行われ、それから「刑務作業」と並行して受刑者の個別の事情に合わせて「改善指導」や「教科指導」が行われ、そして出所時に円滑に社会復帰できるように「釈放前の指導」が行われているそうです。

プレゼンテーションの後、施設内の居室や作業場、講堂、浴室等を見学しました。旭川刑務所の開設は約100年前にさかのぼりますが、昨年2月に施設の建て替え工事が完了し、国が運営する刑務所の中では初めて居室を全て個室にしたそうです。相部屋ではストレスが溜まってトラブルになったり、改善更生に悪影響もあったりしたためとのことです。

参観者のお一人が学生時代に札幌刑務所を参観されたそうで、その時と比べて処遇環境が大きく改善されていることに驚かれていました。

今回の建て替えはメディアでも注目を集め、加害者優遇ではないかという批判も少なくなかったようです。各室にはベッドやテレビ(チャンネルは選べない)も備えられ、そこだけ見ればホテルの一室のようにも思えます。確かに基本的な衣食住は満たされています。しかし一方で、旭川刑務所での昨年一年間の休日面会の件数は11件、電話利用は22件と少なく、人間的な絆という面では非常に貧しい状況だとも言えます。

刑事処分の目的のひとつは、犯罪者を社会から隔離して制裁し、それによって社会の治安を守り、一般市民が犯罪行為に走らないようにする、ということにあるかと思います。しかし受刑者も刑が終われば再び社会に帰って来ます。そしてその時には、一人の個人として、一般人と同様に憲法上の人権が保障されなければなりません。罪を犯した人は一生涯一般人のような幸福を享受してはならない、ということはないはずです。とすれば、受刑者の刑務所から社会への復帰がスムーズに行われるように刑務所内での改善更生に向けた取り組みを充実させるとともに、社会の側にも刑を終えた人たちを温かく受け入れる懐の深さが求められるでしょう。

そういう観点から言えば、まだ取り組みは始まったばかりではないでしょうか。参観後は刑務所の敷地内にある刑務作業製品の販売所に立ち寄り、それから門を出てバス停に向かいました。緑の畑が広がる風景の中、ポツンと立つこのバス停には一日に10本程度しかバスは停まりません。このバス停から約40分掛けて旭川駅に向かう間、会員同士それぞれ思い思い語り合いながら帰路に就きました。

参観を受け入れていただいた旭川刑務所のみなさま、ありがとうございました。

旭川刑務所正門前旭川刑務所正門前

訪問日 2017年7月18日(火)
場所 旭川刑務所
主催 アムネスティ・インターナショナル日本 国内人権ネット、札幌グループ

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