1. ホーム
  2. ヒューマンライツコミュニティ
  3. イベント報告
  4. 【イベント報告】府中刑務所を参観しました

人権の「今」がわかるニュース

イベント報告【イベント報告】府中刑務所を参観しました

2018年2月2日、府中刑務所を参観しました。前日は雪混じりな天候でしたが、当日はなんとかもち、16人の方にご参加いただきました。

府中刑務所は国内最大収容数の刑務所で、起源は江戸時代にさかのぼるそうです。現在も2,000人を超える収容数で、日本語に不自由な外国人が300人以上いるとのこと。外国人受刑者を多く収容する刑務所として、通訳者も常駐されているとのことですが、さまざまな言語の受刑者がいるので、全ての言語に常駐で対応できているわけではないようです。

作業工場を見学した際は、実際に作業をされている中を歩いて間近に様子を拝見させてもらえました。日本人と思しき方、外国人と思しき方、混じっての作業風景でした。 印刷作業においては、普段スーパーなどのお惣菜などでよく見かける割引シールなども作っておられました。

年間行事として運動会なども行うそうですが、収容数が多いだけに一度にはできず分けて行うそうです。

これまでに参観させていただいた刑務所同様、事前質問をさせてもらっているのですが、やはり収容数の多さからか、収容中に亡くなられた人数や、保護室収容を行なった回数などは、他を上回っていました。

居室においては、共同室の場合は畳敷で、個室は畳敷のものとベッドで靴ばきのものとがあり、外国人収容者は皆個室でベッド部屋とのこと。

共同室では室内の1つのトイレを皆で使うため、起床時などには次の行動への限られた時間上、全員が使えないこともあるかもしれないが、そういう条件下でも共同生活、社会性を学んで欲しいと言われていました。

医師が常駐している数は他の刑務所よりもかなり多かったです。受刑者が収容中亡くなられた原因も、慢性疾患によるものが多かったように思うのですが、どちらの刑務所にも言えるように受刑者の高齢化はあり、それに伴い医療の必要性は高まっているようです。

運動場は全部で4カ所あるそうで、見せてもらえた大きいところは、地面がアスファルトでした。土のところがこれまでにみた中では多かったのでちょっと目にとまりました。

自動車整備やフォークリフト資格の取れる作業もあるのですが、おそらくそこには外国人の受刑者はいないようです。ほとんどの外国人の受刑者は出所後は本国に送還されることになるので、日本国内の資格を取得しても事実上活かすことができないこともあるのかもしれないと思いました。

高齢化の中で認知症のある受刑者もおり、それでも可能なものを配慮して作業をしているそうです。寮内工場もあるとのことでした。

「今、えん罪を主張したり再審請求をしている受刑者はいますか?」、「弁護士と手紙のやり取りをしている受刑者はいますか?」と2つの質問したところ、両回答とも「いるかもしれない」とのことでした。はっきりとは答えにくい質問のようです。その辺りがなぜなのかがわからないのは、収容されている側、刑務所側、それぞれの事情に、まだ踏み込めていないからだと感じました。

参観という立場でみても、なかなか当時者の気持ちにはなれないですし、しかしながら一方で、そういう事情まではよくわからない第三者的な立場の人が参観したときに感じる素朴な疑問や感想こそ、もしかすると刑務所の側でも求めていることなのかもしれないとも思います。

当事者同士ではいつの間にか何かを見失ってしまい、ともするとバランス感覚を失った突出した行動に陥ってしまうこともあるかもしれません。これまでに刑務所でおきてきた痛ましい事件も、もしかすると閉じた関係の中で双方とも出口を見失って突き進んでしまった結果なのかもしれないと感じました。

そういう意味でも、今後もこの活動を続けていく意義は大きいのではないかと感じています。

2018年2月2日 段原 秀彦(アムネスティ会員)

hrc_20180202_sankan_hucyu.png

実施日  2018年2月2日(金)
場所 府中刑務所
主催 アムネスティ日本 国内人権ネット

ヒューマンライツ・サポーターになりませんか?

 

このページの先頭へ戻る

今、必要なアクション

ニュースレターを無料でお届け!

メルマガに登録する(毎週木曜・無料配信)