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イベント報告【イベント報告】2018年大阪入管参観報告

5月18日(金)、大阪入国管理局へアムネスティ会員・国内人権ネット会員13人で参観しました。大阪入管参観は2012年、2016年に続いて3回目になります。引率責任者のアムネスティ日本・国内人権ネット津田が報告します。

施設見学

大阪南港にある9階建ての大阪入国管理局は、6階から9階が「収容区域(処遇部門)」となっています。参観注意事項の説明の後、施設見学に移り、6階にある「面会待合室」前を通って収容区域に入ったのですが、2年前の参観の時と違い、今回は金属探知ゲートをくぐることはありませんでした。

見学したのは面会室と医療設備です。2年前には見学できた居室は、空いているブロックがないために、運動場も使用中のため、ともに見ることができませんでした。

●面会室
面会は土日祝日以外の9〜12時と13〜16時に実施されています。「一般面会室」は面会者と被収容者の間がアクリル板で仕切られており、アクリル板の下部には書類の受け渡しをするスリットがあります。スリットは施錠されていて、立会い職員が解錠すれば書類のやりとりはできるのですが、実際には弁護士面会時にしか実施されていないようです。「領事面会室」はアクリル板がなく、テーブルを挟んで椅子があるだけです。未就学児との親子面会時にはここでスキンシップをはかることができます。ただし、事前に申し入れが必要で、月に1回が限度です。

●医療設備
「診療室」にはベッド脇に心電計、エコー(超音波診断装置)が置いてありました。火曜日と木曜日に各2時間非常勤医師が来庁し、1日に14、15人を診るそうです。受診申出があった際にはまず処遇担当職員が症状を聞き、それを看護師に伝え、さらに看護師が医師に伝えて受診の可否を決めています。受診ではなく常備薬で対応することもあります。看護師・医師の判断で外部病院護送を決めることもあるそうです。受診申出は午前中のみで、代筆も可能です。月に1回だけ稼動している「X線室」では検査は全員には行わず、必要に応じて行なっています。

以上、15分くらいで収容施設見学を終了しました。

これまで各地の入管参観では共用スペース(シャワー室、洗濯室、電話機、自動販売機、運動場)は必ず見学することができ、居室についても2015年12月の東京入管参観以降は許可されてきましたが、共用スペースも、居室も見ることができず、今回は最も内容の乏しい施設見学となってしまいました。

事前質問への回答と質疑応答

会議室に戻り、あらかじめ提出していた事前質問への口頭での回答と質疑応答に移りました。

被収容者数は109人(前回82人)で27人増えていました。

1年以上収容をされている人の割合が東京入管(4.7%)、名古屋入管(6.5%)と比べて大阪入管(22.7%)と突出して多い原因は何かとの問いには「個々の事情が異なるので一概に原因を特定できない」との回答でした。

受診申出数は1029(前回239)、受診数606(同169)、外部医療機関護送数279(同49)といずれも顕著に増加しており、長期収容により病気がまん延していることが懸念されます。

処遇に関する申出件数は1558件(前回1269件)とこちらも増加しています。LGBTの被収容者は1人いて、単独室に収容し、男性であるが本人の申出により身体検査の立ち会いは女性警備官が行ったとのことです。

2017年12月19日時点の被収容者数で見ると、大阪は(参観時より1人多い)110人で、東京(527人)、名古屋(199人)と比べて少ないにも関わらず、隔離処分は66件と、東京(61件)、名古屋(59件)と比較して多く、また4日以上の隔離処分も、東京(20件)、名古屋(6件)であるのに対し、大阪は47件と突出した多さです。その原因について質問しましたが、いずれも明確な回答は得られませんでした。

前回の参観時に、事前に申し出れば戒具を開示することを検討するとのことで、今回要請したところ見せてもらうことができました。

開示されたのは、第1種手錠(金属製で警察官が使用するものと同じもの)、第2種手錠(手首を入れるところが筒状になっていてさらに左右が固定されているので第1種よりも自由がきかない)、第1種捕縄(ただのロープ)、第2種捕縄(ロープの一端にワイヤー製のループが付いていて、簡単に腰に装着できるようになっており、他端に第1種手錠が付けられるようになっている)で、実演もありました。第1種手錠には手首が太い人向けのLサイズもあります。青い布製の手錠カバーを第1種手錠の上から被せてもらいましたが、両手を前に揃えているのでカバーの下に手錠があることは容易に推察される感じでした。革手錠はすでに廃止されたので開示はありませんでした。

事前質問への回答後、質疑応答にかなり時間を割いていただき、食事関係を中心に活発な質疑応答を行い、14時からスタートした参観は16時に終了ました。

参観を受け入れていただいた大阪入管の皆さま、ありがとうございました。

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実施日 2018年5月18日(金)
場所 大阪入国管理局
主催 アムネスティ日本 国内人権ネット

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