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イベント報告【イベント報告】月形学園(少年院)参観報告

2018年7月18日に、樺戸月形博物館見学と月形学園(少年院)参観を行いました。これらの施設も、月形刑務所と同様に月形町内にあります。

樺戸月形博物館

月形樺戸博物館

博物館は石狩月形駅から歩いて5分のところにあります。午前10時30分から1時間、5名で博物館の学芸員の解説を聞きながら見物しました。博物館は新館と旧館の2つの建物に分かれているのですが、旧館は、旧樺戸集治監の管理棟で、月形町役場となっていたものを博物館としたもので、歴史的建造物です。入り口の真ん中がすり減ってへこんでいる札幌軟石(凝灰岩)の階段が囚人の苦難をしのばせます。コンクリート造りの立派な新館に移ると、月形町の誕生の話や、現在の札幌と旭川を結ぶ国道12号線など多くの道路が囚人労働によって作られたこと、労役のさいに命を落とした1000名を超える受刑者が建設中の道路脇に埋められたことなどを説明する詳細な展示を見ることができました。

月形学園

月形学園

博物館見物をした5名と自家用車で直接来た1名の計6名で月形学園を参観しました。学園は、広々とした敷地の中に建物があり、敷地を周りと区切るための壁もないので開放的な雰囲気でした。他の参観者の話では、そのようなつくりは珍しく、普通はどこでも塀で囲われているそうです。なお、少年院の名称は、平成4年にその一部が学園という親しみやすい名称に変わり、月形少年院も月形学園になっています。

最初に学園側の説明が会議室でありました。この少年院は昭和48年に作られ建物も鉄筋コンクリート造りの当時のものがそのままあります(少年院は、男子のみ収容対象となります)。月形学園は、昭和52年から一般短期および交通短期施設に指定されていましたが、平成27年からはそれを引き継いで第1種少年院(短期義務教育課程、短期社会適応課程)に指定されています。第1種少年院は、保護処分の執行を受ける者であって、心身に著しい障害がないおおむね12歳以上23歳未満のものを対象とします。短期課程は6カ月程度の在院期間を予定するもののようです。

定員は59名ですが、現在の在院者はわずかに3名(15歳、18歳、19歳の各1名)で、提示されたグラフをみると近年急激に数が減っていました。もっとも多い昭和50年代には1000名を超える者を収容していたそうです。これに対して、職員数は25名で常勤医師も1名いますので、十分すぎるほどの手厚い体制がとられています。

少年院では刑務所と異なり、罰としての労役などはありません。あるのは各種の指導です。パンフレットには、生活指導、体育指導、職業指導、教科指導、特別活動指導(社会貢献活動、院外散策など)がありますが、職業指導として、農園芸科(受講生延べ9名)、情報処理科(受講生延べ11名)、危険物取扱者試験講座(受講生延べ5名)、小型移動式クレーン運転技能講座(受講生延べ4名)など各種のものが開かれています。

建物の中を案内してもらいましたが、体育館、大教室、作業室、居室などいずれもゆったりしたスペースが確保されていました。

その後、もう一度会議室に戻り質疑応答が行われました。せっかく職員も施設も自然環境も整っているのに在院者が減っていっている理由を伺いましたが、少年院に送るかどうかは家庭裁判所が判断することなので致し方ない面があるが、家裁の裁判官、調査官などにもっと参観してもらい、少年院に送ることを積極的に考えてもらえるように努力したいとの答えでした。少年院には参観者数も少ないようで、市民がもっと少年院の実情を知らせる機会があればよいと思いました。

当たり前のことですが、刑務所についで少年院を見学すると、両者の目的の違いが際立って感じられました。

アムネスティ日本 札幌グループ 高見進

月形学園(少年院)参観

実施日 2018年7月18日(水)
場所 月形学園、月形樺戸博物館
主催 アムネスティ日本 札幌グループ、国内人権ネット

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