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イベント報告【イベント報告】八王子少年鑑別所を参観しました

8月23日、八王子少年鑑別所(東京婦人補導院併設)を14名で参観しました。アムネスティ会員の吉田明が報告します。

少年鑑別所の設置目的は、①家庭裁判所の求めに応じて鑑別をおこなうこと、②収容している少年に対して適切な働きかけを行い少年の健全な育成のための観護処遇をおこなうこと、③地域社会における非行・犯罪の防止に向けた相談や援助をおこなうことです。東京都内では特別区に一つ、多摩地域に一つ、合計二つの少年鑑別所が設置されており、ここ八王子少年鑑別所は東京家庭裁判所立川支部の管轄する東京都の多摩地域に対応しています。

八王子少年鑑別所は、中央線八王子駅から北西方向に4キロのところにあります。八王子駅北口から楢原町行きのバスで20分ほど、バス停・新清水橋で下車しました。所長さんによる当鑑別所の概要説明の後、施設を見学し、最後に会議室で事前に提出した質問への回答を口頭でいただきました。以下まとめて報告します。

職員の定数は33名。法務技官・法務教官のほか、医師1名と看護師1名が置かれています。収容定員は80名でそのうち女子が13名、現在の在所者数は18名でそのうち女子が2名です。居室数は単独室38室(うち女子7室)集団室7室(うち女子1室)ですが、現在は全員が単独室で過ごしています。

八王子少年鑑別所の入所者を入所事由で見ると、観護措置78%、少年鑑別所の指定変更20%、その他2%です。退所事由は、保護観察35%、少年鑑別所指定変更21%、少年院送致19%、試験観察9%、観護措置取り消し9%、検察官送致3%などとなっています。入所した少年を非行別の内訳で見ると、暴行・傷害24%、窃盗23%、詐欺14%、交通非行6%、性非行5%、恐喝5%、虞犯3%となっています。(数字は2017年度)

「在所者が手紙を未開封の状態で視察委員会に提出する機会がどのように保障されているか?」という質問に対して、少年が専用のポストに投函できるようにしており、ポストの鍵は視察委員会が所持しているとの答えでした。また、そのため手紙の総数は鑑別所側では把握していないとのことです。また、視察委員会からの要請で、視察委員会の意義をオリエンテーションの機会に少年に説明したり、投書用封筒を「しおり」の中に入れて利用しやすくしたりしているとの答えをいただきました。

「再非行少年の入所者」についての質問では、入所者数191名に対し再非行少年数が45名とのことでした。「検挙人数が大幅な減少傾向を示す中で、再非行少年の減少率が低い原因」については、入所の理由・原因は個別的で多岐にわたっており、簡単には特定できないとの答えでした。2013年より法務省式ケースアセスメントツール(再非行の可能性及び教育上の必要性を定量的に把握するための鑑別実施上の支援アセスメントツール、通称MJCA)が運用されており、成果が検証され処遇の改善に生かされることを期待したいと思います。

八王子鑑別所に併設されている東京婦人補導院も見学しました。現在では日本で唯一の婦人補導院です。婦人補導院は、売春防止法第5条(勧誘等)の罪を犯して執行猶予となり、併せて補導処分に付された満20歳以上の女子を収容する施設です。ここでは、更生の妨げとなる心身の障害に対する医療を行い、社会で自立して生活できる力を養うことを目的として懇切丁寧な指導と処遇がなされています。2017年に1名の入所者がありましたが、現在入所者はいません。婦人補導院の業務も現在は少年鑑別所の職員が当たるそうです。なお八王子少年鑑別所・東京婦人補導院は他の矯正施設・研修施設とともに、2019年には昭島市の国際法務総合センターに移転集約される予定になっています。

お忙しい中参観を受け入れ、丁寧に説明していただきました。少年一人一人に寄り添って観護処遇に当たっておられる職員の皆さまの様子がよくわかりました。ありがとうございました。

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実施日 2018年8月23日(木)
場所 八王子少年鑑別所(東京婦人補導院併設)
主催 アムネスティ日本 国内人権ネット

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