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国・地域:
大韓民国

大韓民国 大韓民国

基本情報

国名 大韓民国
REPUBLIC OF KOREA
国家元首 大統領 朴謹恵(パク・クネ)
政府首班 国務総理 黄教安(ファン・ギョアン)(6月鄭烘原(チョン・ホンウォン)から交代)

人権をめぐる、2015年の動き

当局は依然として表現・結社・平和的集会の自由を制限した。セウォル号沈没事故の犠牲者追悼行進の参加者に対し、警察は放水銃などの過剰な警備で対応し、参加者一人が重傷を負った。良心的兵役拒否者の兵役免除はいまだ認められていないが、下級裁判所では良心的兵役拒否者を支持する判決が多かった。移住農業労働者は、搾取された。

背景

流行するMARSウィルスで38人が死亡し、制限措置が取られた。その結果、日常生活に支障をきたし、経済に深刻な打撃を与えた。政府は対策の不備と対応の遅れで国内外から批判を受けた。人権委員会の新委員長の選出過程は、公開されず不透明であり、市民グループなどとの連携も不十分であった。警察は当初、恒例のプライド・パレード開催に関し、LGBTI(レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダー、インターセックス)参加者と反対する保守派の人びととの衝突を理由に、実施申請を却下したが、6月に平和裏に行われた。

移住労働者の権利

移住農業労働者は依然として搾取を目的に斡旋され、一部は強制的に働かされている。多くは追放や暴力などの罰を恐れて、過度な長時間労働、低賃金など労働者が同意していない条件で働くことを余儀なくされた。雇用許可制の下では、移民労働者は雇用者に搾取、虐待されても、他の仕事を見つけることは非常に困難だった。

結社の自由

5月、憲法裁判所は、教職員労働組合法第2条の合憲性を支持し、政府が教職員労働組合の正当な地位をはく奪する法的根拠を与えた。年末になっても、政府の行為に対する訴訟はまだソウル高等裁判所で係争中だった。

最高裁判所は6月に、移住労働者にも韓国人と同様に労働組合を結成し参加する権利を認めた。一方、当局はソウル・キョンギ・インチョン移民労働組合(MTU)の登録を先送りした。ソウル地方労働局はMTUに、8月の登録承認の前に組合規則を変えるように要求した。

表現の自由

国家の保安の名の下に、表現の自由を抑圧する拘束、起訴があった。政府は国家保安法の適用範囲を広げ、政治家、代議士、外国人などにも適用した。

2014年末に憲法裁判所が、「国家の基本的民主的秩序を乱した」として統合進歩党を解散させたのに続き、2015年1月には、最高裁がイ・ソッキさんら元統合進歩党議員6人を国家保安法違反で有罪としたソウル高等裁判所の判決を支持した。

同じく1月、米国籍のシン・ウンミさんは北朝鮮について好意的だという理由で国外追放になった。また、韓国籍のワン・セオンさんは、遊説中に北朝鮮を賛美し社会的混乱を引き起こしたとして、国家保安法違反で逮捕され、2月に起訴、6月に保釈された。

集会の自由

学生ら300人以上が亡くなった2014年4月のセウォル号沈没事故で、政府の事故後の対応に抗議するデモが多く行われた。警察は、4月16日、ソウル中心部光化門近くで、事故後1年を記念する路上集会を解散させ、犠牲者の追悼行進の参加者に暴行を働いた。

7月には、人権活動家のパク・レグンさんとキム・ヘジンさんの2人がデモを組織して逮捕された。2人は事故調査を要求する団体のメンバーで、集会・デモ法違反と集会での警察執行妨害などの容疑で、3カ月間捜査対象となっていた。デモ参加者側は、「合法的に表現と集会の自由の権利を行使した」と主張しているのに対し、警察は、「抗議行動の一部は違法であった」と主張している。

良心的兵役拒否者

兵役の良心的拒否者への対応を改善する処置はとられなかった。良心的兵役拒否者600人以上がいまだに拘禁され、刑期満了後も、拘禁が前科として残るため、経済的、社会的な不利益を被ることとなった。

しかし、下級裁判所では、多くの良心的兵役拒否を認める判断を下した。憲法裁判所はまだ良心的兵役拒否の合法性を調査中だが、地方裁判所は5月、兵役拒否で起訴されていた者3人を無罪とした。さらに8月には、別の地方裁判所が3人の良心的兵役拒否者に無罪判決を出した。

7月1日、兵役法令と兵役法令施行制令の改正法が発効した。これらの改正法では、正当な理由なく兵役を拒否した人の個人情報がインターネット上で流れやすく、信条・良心・信仰の自由と、プライバシーを守る権利、差別を受けない権利の侵害になる可能性があった。

死刑

7月に、民主主義の一環として新政治連合の政治家ユ・イン・タエは、死刑制度撤廃法案を国会に提出した。死刑廃止法案が提出されたのはこれで7度目だが、国会で採決に至ったものはない。

アムネスティ・レポート 2015/2016より

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