難民の今

難民と聞いてもよく分からない、という人も多いはず。難民って誰なのか、今どんな問題に直面しているのか、まずは知ってみませんか。

■ 難民って何?誰のこと?

難民って何?誰のこと?

戦争、紛争、飢饉、人種差別、宗教弾圧、政治弾圧、極度の貧困など、さまざまな事情で母国を離れなければならなくなった人のことです。

狭義の意味では、難民の保護をうたった国際条約(難民条約)で対象となっている「人種、宗教、政治的意見、国籍、特定の社会集団に属するなどの理由で迫害を受けるか、その恐れがあるために他国にのがれた人」ですが、紛争で大量の人が国から逃げ出している現在、条約の定義を超えた難民保護が求められています。

■ 最新のニュース

■ 数字で見る難民危機

難民の数 2130万人

もっとも弱い立場にいる難民 120万人

低所得国・低中所得国で暮らす難民 86%

■ 難民の出身国・受入国トップ10

難民出身国 トップ10、シリア、アフガニスタン、ソマリア、南スーダン、スーダン、コンゴ民主共和国、中央アフリカ、ミャンマー(ビルマ)、エリトリア、コロンビア

難民受入国 トップ10、トルコ、パキスタン、レバノン、イラン、エチオピア、ヨルダン、ケニア、ウガンダ、コンゴ民主共和国、チャド

■ 人口比でみる難民受入国トップ10(人口1,000人当たりの難民の数)

人口比でみる難民受入国トップ10(人口1,000人当たりの難民の数)レバノン、ヨルダン、ナウル、トルコ、チャド

人口比でみる難民受入国トップ10(人口1,000人当たりの難民の数)ジブチ、南スーダン、モーリタニア、マルタ、スウェーデン

■ シリアの現状

国連によると、シリア国内では、1,350万人が緊急人道支援を必要としています。また、2016年末までに国内で避難する人の数が870万人に上ると見られています。

シリアと国境を接する5カ国(イラク、イスラエル、ヨルダン、レバノン、トルコ)は紛争から逃れようとする人々に対して国境の封鎖を進めています。最近では、7万5千人以上のシリア人がヨルダンとの国境沿いで悲惨な状況に陥っています。アレッポでの攻撃など、シリアで現在起きている紛争は、シリアを逃れようとする人々をさらに増やすおそれがあります。

■ 難民が直面している問題

レバノン

▽ レバノン

「どんなにひどい扱いを受けても、耐えるしかありません」

難民の多くが慣れない異国の地で食費や生活費のために働いています。しかし、難民に対する差別は根強く、とくに女性への性的な嫌がらせが相次いでいます。彼女たちの多くは在留資格を認められていないために、警察に助けを求めることもできません。

トルコ

▽ トルコ

「母国に戻るという書類に無理やり署名させられました」

「トルコ経由でギリシャに渡った難民らは、『安全な第三国』であるトルコへ戻す」とEUと合意した一方で、トルコ政府は難民の身柄を不当に拘束したり、彼らを送り返したりしています。その中には子どもや出産間近の妊婦もいます。

オーストラリア

▽ オーストラリア

「まるで刑務所にいるようだ」

政府は、船で庇護を求めてきた人びとを本国に入れず、第三国の島国ナウルなどに収容し続けています。気温50度に達するビニールテントなど劣悪な環境での生活。収容所では被収容者への暴行が絶えず、とりわけ子どもたちが深刻な心的外傷に苦しんでいます。

東南アジア

東南アジア

「身代金が払えず、目の前で家族が殺された」

ロヒンギャなど迫害や極度の貧困で家を追われた少数民族の多くが、他国への移動中に人身取引や虐待、性暴力の被害にあい、行方不明になったり死亡しています。また、船で脱出するさなか、1年で1000人以上が海で命を落としたとみられています。

■ 安定して暮らせる日は来るの?

国際社会に課せられた義務は、難民の一時的な保護だけではありません。難民が差別や暴力にさらされることなく、安全な暮らしを送れるようにていくことが、最終的に求められています。それには、次の3つの方法が提案されています。

A. 祖国に戻る

「紛争が終わったら、祖国に帰りたい」――こう口にする難民は少なくありません。ただ、紛争後は国が不安定で安全でないことが多く、帰れるようになるには時間がかかります。

B. 受け入れ国の市民になる

身の危険がなくなる見通しのない場合、難民として認定された国の市民になるという選択があります。もちろん、安定した生活が送っていけるよう、仕事・教育・医療・福祉など国の支援が欠かせません。

C. 第三国定住

最初に受け入れた国の保護や支援が十分でない場合、そこから別の国に移って定住することです。当人の希望と相手国のマッチングが必要になります。ちなみに2015年に第三国に移り住んだ人は約10万人です。

■ 日本にも難民はいるの?

難民認定申請中の人、難民として認められた人、難民として認められなかったけれど、人道的配慮で滞在許可が出ている人、さまざまな人がいます。

1975年にインドシナ3国(ベトナム、ラオス、カンボジア)で相次いで政変が起き、大勢が難民になりました。この事態に対し、日本は特別な対応としてインドシナからの難民1万人以上を受け入れています。これを機に、日本では難民保護の制度整備が進みました。

現在、日本で難民となることを望む人は増加しています。

難民の人たちを保護するのは、まずは逃れた先の国ですが、その国だけに押し付けるのではなく、財政面から国際社会全体で支える、あるいは、別の国で引き受けることも重要です。日本で受け入れることも、難民の未来をつくる大きな力になるのです。

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