LGBTって何だろう?

LGBTという言葉をニュースやテレビ番組、雑誌などで目にするようになっていますが、そもそもこれは何を意味するのでしょうか?

言葉がひとり歩きしないように・・・

この言葉自体は、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアル、トランスジェンダーの頭文字を組み合わせたものです。異性にではなく、同性に対して恋愛感情を持ったり性的魅力を感じたりする(性的指向が異性ではなく同性に向かう)人、男女どちらにも性的指向が向かう人、生まれつきの性別と自分が感じる性別が違う人を表すのに使われる言葉ですが、それぞれの人の生き方を決めつけるモノでも、象徴するモノでもありません。こうした言葉でレッテルを貼られることを不愉快に思う人も、少なくありません。

それではなぜ、LGBTという言葉を使うのでしょうか。

それは、LGBTの人たちをめぐる社会的課題には共通点が多いからです。共通の課題を社会全体の問題として考え、解決に向かう道を一緒に探っていきたい。そうした思いから、多様な性について考える際に、LGBTというくくりがよく使われているのです。また、セクシュアル・マイノリティ(性的な視点で少数派)と呼ばれることもあります。

セクシュアル・マイノリティのシンボルとして使われるレインボー
セクシュアル・マイノリティのシンボルとして使われるレインボーフラッグには、性のあり方にはあらゆる色があるという意味が込められています。「虹は自然の一部。美しくて、すべての色がある。目に見えない色さえも...」と、発案者のギルバート・ベーカーさんは語っていました。

共通の社会的課題とは

恋愛・結婚は異性とするもの、性別の区別は男女だけ、という価値観が多数を占める社会では、その価値観にそぐわないLGBTの人たちが、暮らしのさまざまな場面で、生きにくさを感じています。

同性を好きなことで、からかわれる。女性の格好をしたら「男なのに」といじめられる。「気持ち悪い」「ヘンな奴」と陰口を叩かれる。あるいは面と向かって言われる。

そして自分がおかしいと悩み、誰にも相談できずに追い詰められてしまう・・・。

国の2015年調査によれば、友人が同性愛者だった場合に「抵抗がある」と答えた人は半数以上。職場の同僚が同性愛者だった場合には70%以上の40代男性管理職が、「抵抗がある」と回答したそうです。

拒否される、いじめられる、好奇や蔑みの目で見られる、腫れ物のように扱われる、就職や昇進で不利になる......こうしたことを恐れて、自分がセクシュアル・マイノリティであることを隠して生きていくしかない人が多いのです。

「個人的なことを隠して生きている人は何もLGBTだけじゃない」「差別や偏見の目を向けられる人は他にもいる」と言う人もいるかもしれません。まさにその通り!

LGBTの人が生きやすい社会をつくっていくための根本にあるのは、他者の尊厳を尊重するということ。自分がやられて嫌なことは他の人にしない――このシンプルな考えが広まれば、LGBTの人だけでなく、みんなにとって生きやすい社会になるのではないでしょうか。

LGBTは、私のまわりにはいない!?

電通ダイバーシティラボが2015年に行った調査によると、日本では13人に1人が、自分のことをセクシュアル・マイノリティだと考えているそうです。

「でも、私のまわりにはいないよ」と思った人。先に述べたように、自分を守るために性的指向や性自認を隠して生きている人たちが少なくないことを考えてみてください。

「いない」のではなく「見えづらい」のです。

LGBTの人が生きやすい社会づくりへの第一歩は、クラスにも職場にも、「LGBTの人が身近な所にいるかもしれない」と考えて行動することから始まるのかもしれません。

LGBTを取り巻く現状とは?