ツォツィ Tsotsi

(C)Tsotsi Films(Pty)Ltd.
2005

拳銃を持つその手で、小さな命を拾った。

アパルトヘイト後の南アフリカ。豪邸に暮らす黒人がいる一方で、水道や電気が通っていないスラム街に住む黒人も多い。「世界一の格差社会」といわれるこの国にたくましく生きる少年たち。貧困は彼らから何を奪ったのか。

世界で一番危険なスラムに生まれた小さな希望の物語。

ストーリー

(C)Tsotsi Films(Pty)Ltd.2005

南アフリカ・ヨハネスブルク。アパルトヘイトの後遺症が今も残る社会に生きるひとりの少年がいた。本名は誰も知らない。「ツォツィ=不良」と呼ばれるその少年は、仲間とつるんで窃盗やカージャックを繰り返し、怒りと憎しみだけを胸にその日を生き延びていた。ある日、ツォツィは、奪った車の中にいた赤ん坊と出逢い、封印していたはずのさまざまな記憶を呼び覚まされていく。「生きること」の意味を見失っていた彼は、その小さな命と向き合うことで、はからずも命の価値に気づき、希望と償いの道を歩みはじめる。

4月14日(土)よりTOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国ロードショー
『ツォツィ』公式サイト

アパルトヘイトとは
真実和解委員会
南アフリカのHIV/エイズ患者に対する医療措置

貧困は自己責任か

「良心の大使」賞授賞式のマンデラ元南アフリカ大統領。「私もかつてはツォツィだった。南アフリカを世界に知らしめたのはこの作品だ」と絶賛。

アパルトヘイト(人種隔離政策)が続いていた90年代初めまで、世界中の良識ある人びとはこの政策を非難し、差別される黒人に連帯して声をあげてきました。その後、急速に世界からの関心が薄れつつある南アフリカは、現在一人あたりの国民所得が3630ドル(2004年)とアフリカ諸国の中では飛びぬけて高いのですが、10%未満の白人と約80%の黒人の所得格差が5倍にものぼるとされ、「世界一の格差社会」と言われています。以前とは異なり、黒人のリーダーが国を治め、黒人の若手ビジネスマンたちの活躍も見られますが、アパルトヘイトの負の遺産はいまだ残っており、元黒人居住区(タウンシップ)のスラム街にはあいかわらず多くの人びとが不安定な仕事につき、あるいは職を得る機会のないままに生活しています。

人間は生まれを選べません。すべての人にチャンスが与えられ、努力をすれば安定した生活が送れるようになるまで、私たちは目をそらさずに見守らなければいけません。

アムネスティは、「貧困」を人権の問題としてとらえ、貧困のために医療や教育、そして人間の尊厳が奪われることのないよう、声をあげ続けます。

「良心の大使」賞:ネルソン・マンデラ氏の言葉(英文)

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