ムハンマド・アブドゥラ・サラー・アルアサド Muhammad Abdullah Salah al-Assad


イエメン




「彼らは夜中にやって来てお父さんを連れて行った。まるで泥棒みたいに」 (彼の12歳の娘の証言)

イエメン国籍のムハンマド・アルアサドさん(45歳)は、ある日突然家にやってきた入国管理官によって逮捕され、連行されました。それから16ヶ月経った今も、釈放されていません。

アルアサドさんは、25年間、タンザニアでディーゼルエンジンの部品を輸入する小さな会社を経営していました。彼の逮捕は、1997年にチャリティ団体「アルハラマイン・イスラミック・ファウンデーション」に事務所を貸したことが発端でした。この団体は、テロリストの資金源である可能性があるという理由で、2001年9月11日のテロ以降、米政府のブラックリストの対象になっていました。

家族の目の前で顔に布をかぶせられ、手錠をかけられて連行されたアルアサドさんは、その後飛行機に乗せられました。行き先を訪ねても答えてもらえず、連れていかれた先は、古く、窓もなにもない部屋。そこで彼とチャリティ団体の関係について繰り返し尋問されました。尋問される時以外には人と話すことは許されず、1日24時間人工照明がついている中、時間も知ることができないという状況に何カ月も耐えなくてはなりませんでした。家族は、アルアサドさんが事実上「失踪」したという状況の中、精神的苦痛と経済的な困難に耐え続けてきました。

現在、「ブラックサイト」と呼ばれるCIAの秘密収容所が大きな問題になっています。「テロの容疑者」とされる人びとが、裁判を受けることもなく、家族とも会うことが出来ずに、事実上、「失踪」という状態で、アルアサドさんのように何年も拘禁され続けています。

アルアサドさんは、4回の収容所移送を経験、16カ月の後にイエメンの刑務所に移送されました。

最新情報
2006年3月、国際的な働きかけによって釈放されました。
アムネスティはアルアサドさんの証言を国際社会に発表するとともに、米国のライス国務長官に対し、アルアサドさん、そして彼と同じ状況に置かれている他2人の法的な地位を明確にし、3人が拘禁されていた施設の場所やその他の被収容者の身元を公開し、すべての秘密裏の隔離拘禁を中止するよう要請。またイエメンのサレハ大統領に、国際基準に沿って3人の裁判を行なうか、さもなければ無条件に釈放するよう求めていました。

釈放されたアルアサドさんのインタビュー(英語字幕)


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