正義のゆくえ Crossing Over

『正義のゆくえ』チラシ画像

現在、全米では1,100万人以上の人びとが非正規滞在とされており、いまこの瞬間にも膨大な数の人びとが国境を越えようとしている。移民大国アメリカで彼らを待ち受けている運命は・・・?

2001年の9・11同時多発攻撃を契機にアメリカ政府は移民局を移民・関税執行局(ICE-Immigration and Customs Enforcement)として再編成した。組織の最大の目的は「テロ対策」であり、それに伴い厳しく非正規滞在者を摘発するようになる。ICEの捜査官は2万人まで増加し、FBIの捜査員数1万人を超えている。非正規滞在の人びとが一度ICEに捕らえられれば、どんなにアメリカに生活の根を下ろしていようともアメリカを離れなければならない。



なぜ人びとは危険をおかしてまで国境を越えようとするのか。

ストーリー

マックスとハミード

(C)2008 The Weinstein Company, LLC All Rights Reserved. 

ロサンゼルス―アメリカ合衆国の国境に近く、多文化が織り成すこの街には、夢を追って来た若者、一家で移住してきた家族、そして不法に国境を越えてきた者まで、あらゆる人びとが集まってくる。マックスは移民局I.CE.に所属するベテラン捜査官。非正規滞在者の取締りが任務だが、正義感が強く良心的なために、彼らの立場に同情的だ。母親の逮捕後に取り残された幼い子どもが気になってメキシコに送り届けるなど、つい彼らの面倒をみてしまう。

そんなある日、同僚の捜査官の妹が殺される。
遺品の服に偽造グリーンカードを発見したマックスは、独自に調査を始めるのだが…。

「国を守る」ために彼らを逮捕しなくてはならない立場にいるマックスは、真の「正義」を求め悩みはつきない。

9月19日(土) TOHOシネマズ シャンテほか全国ロードショー

『正義のゆくえ I.C.E.捜査官』公式サイト

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誰もが守られるべき人権とは

『正義のゆくえ』の1シーン

(C)2008 The Weinstein Company, LLC All Rights Reserved. 

本作品で描かれる登場人物たちは、ある者は命の危険を冒して国境を越え、またある者は正規滞在の資格を持たないがために人間としての尊厳を踏みにじられ、「市民とは何か」、「守られるべき人権とは何か」ということを私たちに問いかけます。

このような国際的な人の移動はアメリカに留まらず、日本における外国人政策も大きな節目を迎えています。今日の日本では、外国人人口は20年前の2倍以上という急速なスピードで増加し、外国人とどう向き合っていくのかを真剣に考えていかねばならない時期を迎えています。アメリカ同様、日本においてもとりわけ非正規滞在の外国人に対する風当たりは厳しく、彼らは悪質な犯罪者のようにみられています。日本での生活基盤ができあがっているにもかかわらず、非正規滞在であるために離ればなれになり生活を奪われた家族のことは記憶に新しいことでしょう。

しかしながら、正規の滞在資格や就労資格をもたない人びとを、単純に排除してよいのでしょうか。ひいては、彼らが資格をもたないという理由だけで、人権侵害を見過してよいのでしょうか。資格の有無に関わらず、人権とはすべての人に与えられるべきです。また、非正規滞在者のなかには、生命や安全に恐怖をもつため、他に選択肢がなく、国を逃れ、難民としての地位を待つ難民申請者も含まれているということも、見過ごすことができません。

法律を忠実に守ることと、人びとの生活を守ることの間で苦悩するマックス捜査官の姿を通して、誰もが守られるべき人権とは何かを考えてみてください。

「難民と移民の権利」についてくわしくは

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