ネパール:マオイストは市民への攻撃を止めろ

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2006年2月 3日
国・地域:ネパール
トピック:危機にある個人
アムネスティ・インターナショナルは、2月8日に予定されている地方選挙に出る予定の政治家や立候補者に対する多数の攻撃を非難する。

一人の市長選候補者が殺害され、ある候補者は銃撃されて負傷し、またある地方政治家は誘拐されたという報告がある。

襲撃は、ネパール共産党(CPN)(毛沢東派)の党員によって実行されたと考えられている。同党は、選挙に立候補する者への一連の襲撃を開始し、投票を妨害するために、選挙に関わる人たちや候補者に対して「特別な行動」をとるよう脅しをかけた。

アムネスティ・インターナショナルはCPN(毛沢東派)に対し、市民に対するすべての暴力行為を止めるよう求める。アムネスティは、CPN(毛沢東派)の指導者らが、市民を攻撃することが党の方針に反すると公かつ明確に宣言するよう要請する。私たちはまた、人権侵害に加担したいかなる幹部も、党の役職からはずすようCPN(毛沢東派)に要請する。

アムネスティは、人権を尊重し、市民への攻撃を禁止した国際人権法を守るとCPN(毛沢東派)が発表したことを再び喚起する。

選挙候補者やその他の地方政治家に対する最近の攻撃には、以下が含まれる。

  • 1月22日、サドバヴァナ(Sadbhavana)(親善)党の党首であり、ダヌシャ郡ジャナクプル市の市長候補であったビジャイ・ラル・ダス氏(47)が二人の男に撃たれ殺害された。カンティプール紙によると、CPN(毛沢東派)は殺害を認めている。
  • 1月23日、ラストリヤ・プラジャタントラ(国民民主)党のバンケ郡ネパールガンジの地方指導者であるクリシュナ・ハレル氏の自宅が、ソケット爆弾による攻撃を受けた。攻撃は、同氏が市長選に出るという噂によるものだと考えられている。負傷者の報告はない。
  • 1月25日、サドバヴァナ(親善)党のバルディア郡委員会の委員であるラム・クマル・タル氏(50)が、マオイストと思われる者によって、グラリヤ市の自宅から連れ去られた。
  • 1月30日、2人の正体不明の若者2人が、ラリトゥプル郡マンブハバン市のラストゥリヤ・ジャンムクティ党員で市長選立候補者のディル・バハドゥル・ライ氏に発砲、怪我を負わせた。警察は、マオイストが事件に関与していると考えている。
  • 同日、マオイストと考えられる者が、カンチャンプル郡マヘンドラナガル市(第7区)の区長候補であり、対立候補のいないプラジャパティ・ジョシ氏の自宅と牛小屋に放火した。報告によると、犯人は放火の前に住人に家から離れるよう言った、負傷者は報告されていない。

主要7政党は地方選をボイコットしている。数百人の政治指導者や活動家が、ギャネンドラ国王の支配に抗議するデモに参加したという理由でこの1週間で逮捕された。国王は2005年2月1日、内閣を解散し全権を掌握した。アムネスティは、すべての政治囚の早急かつ無条件で釈放し、国際人権の義務を守るよう政府に要請する。


アムネスティ発表国際ニュース
(2006年1月31日)
AI Index: ASA 31/006/2006

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