コントロール・アームズ:小型武器に関する国連会議は合意に至らないまま決裂

  1. ホーム
  2. ニュースリリース
  3. 国際事務局発表ニュース
  4. コントロール・アームズ:小型武器に関する国連会議は合意に至らないまま決裂
2006年7月12日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:
トピック:武器貿易条約
欧州連合や多数のアフリカ、ラテンアメリカ諸国の政府を含む大多数が、小型武器・軽兵器の国際貿易に対するより厳しい規制を支持していたにも関わらず、小型武器に関する国連会議は、合意に至らないまま決裂した。

7月7日金曜日に閉幕した国連会議は、米国を中心とした少数の国ぐにが一貫して主要な課題を妨げたため、合意の可能性は途絶えた。

国連会議の開催中、小型武器の取り引きに関する国際的規制の合意へ向けた動きは、キューバ、インド、イラン、イスラエル、パキスタンによって妨げられた。

「世界は、極めて少数の国ぐにの人質になっています。現在の割合によれば、2週間にわたる会議の開催中に、1万2千人近くの人びとが小型兵器によって殺害されるでしょう。彼らは裏切られてしまったのです」と、オックスファム・インターナショナルのアンナ・マクドナルド・「コントロール・アームズ」キャンペーン担当は述べた。

「コントロール・アームズ」キャンペーンは現在、10月に開催される国連総会に向けて、より厳しい国際的な武器規制を訴えている。国連総会の決定ではしばしば、少数派の政府が決定を妨げることができない投票が行われる。いくつかの政府はすでに、拘束力を伴う国際的な武器貿易条約に関する交渉を開始することを求める決議を、国連総会第一委員会に提出することを示唆している。

「世界は、深刻な人権侵害の加害者に武器が渡ることを防止するため、厳格で拘束力のある武器貿易条約を切望しています。「コントロール・アームズ」キャンペーンは、人権侵害と世界の貧困を助長している武器を防止するためにこのような条約を制定し、小型武器の取り引きに関する国際的な基準に合意するよう各国政府に訴えてきました。

「この会議の決裂によって、各国政府は世界中の人びとの生命を救えたはずの行動に取り組む機会を逸しました。とりわけ、毎日1000人もの人びとが銃によって殺害されている中で、何の成果も出せなかった2週間の会議を受け入れることはできません」と、IANSAのレベッカ・ピーターズ事務局長は語った。

160か国からの100万人以上の人びとが、国連会議初日の6月26日月曜日にコフィ・アナン国連事務総長に提出された百万人の顔署名に参加して、このキャンペーンを支持してきた。

100万人の顔署名をコフィ・アナン国連事務総長に提出したジュリアス・アリレは、「私は、世界各国の政府に、私の住んでいるケニア北部地域への銃の流入を防止するよう訴えるため、この会議に駆けつけました。私は、武器による暴力で多くの友人や弟さえも失いました。私は、私や私のような何百万人の人びとを救うために、世界が何もしなかったことにとても失望しています」と語った。

「コントロール・アームズ」キャンペーン:オックスファム、アムネスティ・インターナショナル、国際小型武器行動ネットワーク(IANSA)

「コントロール・アームズ」キャンペーンは:
http://www.controlarms.jp/campaign/index.php


アムネスティ国際ニュース
(2006年7月7日)
AI Index : POL30/029/2006