ミャンマー(ビルマ):アウンサンスーチーの自宅軟禁が延長される

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2007年5月25日
国・地域:ミャンマー(ビルマ)
トピック:危機にある個人
アムネスティ・インターナショナルは、アウンサンスーチーの自宅軟禁延長はビルマ(ミャンマー)における人権状況の悪化に対する緊急行動が必要であることを浮き彫りにしたと述べた。

国民民主連盟(NLD)のリーダーである彼女への軟禁措置は5月27日の日曜日に期限を迎えたが、ビルマ当局は本日、1年間の延長を決めた。

ビルマにおける深刻な人権状況は昨年1年間でさらに悪化した。アムネスティ・インターナショナルは、国際社会とビルマ当局にこの危機の解決に取り組むよう呼びかけている。ビルマ当局は、カイン(カレン)州での軍事行動中に、市民への虐待をやめるよう、早急に対策をとらなければならない。また、不当に投獄されているすべての者を無条件に釈放し、刑務所の状況を改善し、政治的嫌がらせをやめなければならない。

今回の延長によって、アウンサンスーチーは過去18年のうち11年半以上にわたって恣意的な自宅軟禁に置かれることになる。自宅軟禁されていない期間においても、彼女の移動は当局により厳しく制限されてきた。彼女に対する起訴や裁判は一度も行なわれていない。

繰り返されるアウンサンスーチーの軟禁は、ビルマにおける政治的投獄の裁判が茶番劇に過ぎないことを物語っている。現在同国には1160人以上の政治囚がいるが、多くがビルマ当局に対する平和的な異議申し立てを理由に投獄されている。適切な食事や医療処置が欠けていることなど、刑務所の状況は劣悪であり、しかも一層悪化している。そのため多くが病気にかかり、高齢者は健康を脅かされている。

アウンサンスーチーとその他の者を不当に投獄してきた治安法については廃止または改定し、平和的な異議申し立ての口封じに利用されないようにしなければならない。また、当局が政治的和解を提案している際には、人びとが復讐を恐れることなく、基本的人権の平和的な行使ができることを当局は保障しなければならない。

2007年5月25日
AI Index: ASA 16/004/2007