イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ:ハマスとファタハは報復の殺人、攻撃、誘拐をやめなければならない

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2007年6月18日
国・地域:イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ
トピック:地域紛争
ファタハとハマスの指導者たちは、西岸地区とガザ地区で各々が管理している治安部隊と武装民兵たちが行なっている人権侵害の連鎖を断ち切るよう保証しなければならない。

それらの行為のために多くの人びとが避難せざるをえなくなっている。この数日間に、ファタハの闘士と支持者に対してのハマスによる計画的かつ違法な殺人から逃れるために、多くの人びとがガザ地区から離れざるをえなくなっている。同様に西岸地区では、ファタハによる報復の殺人、誘拐、財産への襲撃のために、ハマスのメンバーたちは身を隠さざるをえなくなっている。

「ファタハとハマスの両者は、相手の支持者に対する報復の殺人、攻撃、誘拐というサイクルを終わらせなければなりません。被拘禁者たちが虐待されないよう、またきちんとした裁判手続を受けられるよう、そして虐待行為に責任のある人びとを公平な裁判の下で裁くよう両者は保証しなければならないのです」とアムネスティ中東・北アフリカ部のマルコム・スマート部長は述べた。

それぞれの側によって誘拐もしくは拘禁された人びとの数は不明で、彼らがどう扱われているのかもわからない。被拘禁者たちは相手の譲歩を引き出すための取引材料として利用されるか、もしくは殺されてしまう恐れがある。

「双方の政治指導者たちは相手の殺人や攻撃を非難しているが、自らの戦士たちが犯した虐待行為については沈黙したままです。両者は西岸地区とガザ地区において法と秩序を行き渡らせると約束していますが、現地で具体的手段が実行されたという兆候は今までありません。その間に無法と免責の風潮が、暴力と報復の循環を焚きつけているのです」とマルコム・スマートは述べた。

アムネスティ・インターナショナルはまたイスラエルに対して、ガザへの封鎖を解除し、ガザ地区住民にとって極めて重要な基本サービスの提供を保証するよう要求する。イスラエルがガザ地区に出入りする人や物の移動に対する封鎖を強め、イスラエルの企業が電気と燃料の供給を中止すると発表してから、人道的にひどいガザ地区の状況がさらに悪化するという懸念が増している。

アムネスティは国際社会、特に近隣諸国に対し、ガザ地区及び他の被占領パレスチナ地域(OPT)における暴力と無法行為を焚きつける武器の流入を止めるための手段を講じるよう繰り返し要求する。イスラエル及びパレスチナの諸派は、民間人たちへの人道援助と医療援助を妨げないように行動しなければならない。

2007年6月18日
AI Index: MDE 21/011/2007