- 2007年8月 1日
- 国・地域:スーダン
- トピック:地域紛争
「何十万もの人びとがダルフール紛争で命を失い、200万人以上が住む場所から追われた。ダルフールの人びとは大規模な人道・人権危機の真っ只中に置かれている、というのが実情なのである。これ以上、保護を求めて待つことはできない。今すぐに、また効果的に部隊は派遣されなければならない。そして、部隊には、さらなる暴力から民間人を守る全権限を与えられなければならない」。アムネスティのアイリーン・カーン事務総長はそのように語った。
昨日の国連安保理決議1769の採択は、何百万というダルフールの人びとに、長く待ち望んでいた希望を与えるものである。しかし、今重要なのは、国連加盟各国が必要な資源を提供し、人権保障を最重要の目的とした効果的な部隊をスムーズに展開させることである。そのためには、あらゆる強かん事件やその他の性暴力事件を含む人権侵害の状況を監視し、調査する権限と能力を持っていなければならない。そしてその上で、あらゆる人権侵害事件を公にしなければならないのである。
今回部隊が派遣されるダルフールは、武器であふれている地域である。国連は、部隊が、政府が支援するジャンジャウィド民兵の武装解除と動員解除について監視できるように保証しなければならない。今回の新たな決議は部隊が監視できる内容を「武器や関連する物資がダルフールに存在するかどうか」に限定しており、この点が直ちに強化されなければならない。
アムネスティはまた、現在の武器禁輸措置が効果的に実施されることを保証するよう、国連安保理に呼びかける。
「スーダン政府が過去にこのような部隊派遣を妨げてきたことを考えると、新たな部隊の迅速な派遣を支援するようスーダン政府に求める必要がある」と、アイリーン・カーン事務総長は語った。「ダルフールの人びとは、多くの言葉や決議は聞き飽きている。今こそ実効的な行動が求められている」
AI Index: AFR 54/039/2007
2007年8月1日
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