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EU:イラク侵攻から5年、重大な難民危機にEUの対策は不十分

2008年3月18日
国・地域:EU
トピック:難民と移民
ブリュッセル3月18日:イラク侵攻以来5年を迎えた今も、国内外に避難した何百万人ものイラク人たちは、未だ悲惨な状況下に置かれている。EUおよびEU加盟諸国は、こうした難民を支援し保護するために十分な措置をとっていない。明日ブリュッセルで開催されるパネルディスカッションでは、イラク人難民やイラク青年同盟事務局長その他数名の国際的な専門家たちが、イラク難民危機におけるEUの役割について検討することになっている。

「世界で最も重大な難民危機のひとつであるこの問題を、EUおよびEU加盟諸国が無視し続けるわけにはいかない」と、このイベントの主催者であるNGOの8団体によるグループは述べた。「彼らは庇護希望者や周辺の受け入れ諸国、国内のイラク人を支援するという責任を果たしていない」。これらの発言は、ヨーロッパにおけるイラク人の難民申請の取り扱われ方、周辺諸国におけるイラク難民の状況、およびイラクにおける人権状況に関する新たな調査に基づいている。

紛争の結果、イラク国内では推定600万人にものぼる人びとがいまだに緊急人道援助を必要としている。国外に逃れた避難民のうちシリアとヨルダンが約200万人を受け入れているが、財源逼迫のため両国政府は現在、避難民の流入に制限をかけている。滞在を許された人びとの多くも、法的に宙吊りの状態で生活している。こうした人びとは難民としての地位も法的な在留資格やビザの延長も認められていないからだ。EU圏におけるイラク難民申請数は比較にならないほど小さく(2003年以来約10万人)、その待遇は各加盟国によって大いに異なる。このことが、同じような境遇の人びとでも、EU圏のどの加盟国に滞在しているかによって受ける保護の度合いが異なるという不公平な状況を生み出している。さらに第三国で不安定な状態にある避難民たちに対して、現在再定住プログラムを提供しているのは、わずか7加盟国にすぎない。

以上の問題点を踏まえて、NGO8団体はEUならびにEU加盟諸国に対して以下を求める。

-庇護希望者がEU圏内のどの国で申請しようと、効果的な保護を保証すること
-いかなる人もイラクへ強制送還させず、難民申請が却下された人びとに対して法的地位や基本的な生活保障へのアクセスを保証すること
-第三国からより多くのイラク人難民を受け入れ、特に女性、子ども、拷問から生き延びた人びとなど、助けを必要とする人びとを収容できるように再定住プログラムを拡大すること
-国連諸機関や難民のコミュニティと連携して活動しているNGOを通し、域内の難民を受け入れている各国に対して財政・技術援助を実施すること
-イラク復興信託基金(IRFFI)を含め、イラク内での緊急時対応や復興支援のために相当の資金を充当すること

このパネルディスカッションはイラクの難民危機におけるEUの役割に関するもので、明日3月19日午前10時30分より、ブリュッセルのシンクタンク「The Centre」で開催される。在ベルギーのイラク人難民、タヘル・アルワンさん、イラクの人道支援NGO事務局長マジード・F・ムタールさん、さらにこのイベントの主催者でもあるNGO団体からもイラク、ヨルダン、シリアでの現場任務から戻ってきたばかりの専門家数名がイベントに参加する。参加者はイベントの前後にインタビューにも応じる。
このパネルディスカッションを主催しているNGOは以下の通り。

アムネスティ・インターナショナル
欧州難民亡命者評議会(ECRE)
国際カトリック移住協会(ICMC)
拷問犠牲者のための国際リハビリテーション協議会(IRCT)
国際救済委員会(IRC)
イスラム救援会
マーシー・コー
ノルウェー難民評議会(NRC)

コメント、背景、インタビューについての問い合せは下記へ。

アムネスティ・インターナショナルEU事務所(ブリュッセル)
Tel: 32-2-5021499
Fax: 32-2-5025686
Email: amnesty-eu@aieu.be

アムネスティEU事務所発表国際ニュース
2008年3月18日

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