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イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ自治政府:生命にかかわる治療を拒むイスラエル軍

2008年3月26日
国・地域:イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ自治政府
トピック:地域紛争
イスラエル軍は、慢性的なガンの患者であるカリマ・アブ・ダラルが、ガザ地区を出てどうしても必要な治療をイスラエルで受けられるよう許可しなければならないと、本日、アムネスティ・インターナショナルは述べた。

「カリマ・アブ・ダラルは現在、生死の淵をさまよっている。ガザでは受けられない専門医によるガン治療を受けるべくガザを離れることをイスラエル軍が許さないためである。イスラエル当局は彼女が必要な治療を受けられるように直ちに許可すべきである」と、アムネスティは述べた。

ガザ地区では受けられない緊急治療を受ける目的で当該地域を出ることを拒絶されたため、この数カ月に40人以上の人びとがガザ地区で亡くなったと伝えられている。

カリマ・アブ・ダラル(34歳)はホジキンリンパ腫に苦しんでいる。これはガンの一種で、もし手遅れになる前に適切な処置がなされれば治るものである。彼女の状態は最近悪化しており、今や呼吸と歩行が困難となっている。彼女の生存は彼女が緊急にイスラエルに移され先進的な医療センターで治療を受けることができるかどうかにかかっている、と担当医たちは考えている。

イスラエル当局が2007年6月にガザ地区の封鎖を強化し、ガザとエジプトの間の境界を封鎖して以来、150万のパレスチナ人住民は、ガザ地区からイスラエルに行くために、各自イスラエル軍当局の許可を得なければならなくなっている。この許可はほとんどの場合、下りない。「人道的理由」でいくつかの例外はあるが、イスラエル軍は、具体性のない「治安」上の理由でガザを出ることは認められないとして、これまで多数の患者たちを不許可としてきた。

ガザの医療施設には、ある種のガンや心臓血管の疾患など一定範囲の疾患に対処するための専門スタッフと設備がない。また病院や医療施設では、薬、使い捨て用品、きちんと機能する医療機器が不足する一方である。

昨年11月以来の度重なる要請にもかかわらず、イスラエル軍はカリマ・アブ・ダラルが治療のためにガザを出る許可を出すことを拒んでいる。先週の日曜日にイスラエル軍に出した要請は、まだ回答を待っている状況である。

「なんとしても治療が必要な状態の患者の通行を否定することは、合法的な治安目的に何ら資するものではない。なぜなら全ての患者たちは検問所で厳重なセキュリティ・チェックを受けるし、大体、彼らは重病なのである。イスラエルは占領権力として、カリマ・アブ・ダラルとガザ地区の150万人の全住民の健康に対する権利および医療を受ける権利に責任がある」とアムネスティは述べた。

背景情報:
2007年6月にガザ地区とエジプトの間の国境をイスラエル当局が封鎖する前、カリマ・アブ・ダラルはエジプトで骨髄移植と化学療法、放射線治療を受けていた。この治療は成功したらしい。イスラエル軍は、カリマ・アブ・ダラルが西岸地区のナブルスで複数回の化学療法を受けるためにガザ地区を出る許可を2007年8月に出した。化学療法がよく効いたため、2007年11月にはさらなる治療のためまたナブルスに行くことになっていた。しかし、彼女の申請は具体性のない「治安上の理由」でイスラエル軍当局によって却下された。またイスラエル高等裁判所は、自らが「異議を差し挟む余地はない」と述べて、このイスラエル軍の決定に対する申し立てを却下した。

カリマ・アブ・ダラルはガザのシファ病院で治療を受けている。しかし、そこの医者たちが言うには、もし彼女に生きるチャンスがあるとすれば、イスラエルの先進的な医療センターでより専門的なケアを今すぐ受けることしかないということである。

アムネスティ国際ニュース
2008年3月26日



 

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