日本:環境保護活動家たちに、国際基準に沿った取扱いを

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2008年7月14日
国・地域:日本
トピック:
アムネスティ・インターナショナルは、日本国首相に対し、窃盗と建造物侵入の罪で起訴されたグリーンピースの活動家、佐藤潤一さんと鈴木徹さんの勾留について、深い憂慮の念を伝えた。

「2人は独立した中立的な裁判所において公正な裁判に関する国際基準に沿った手続きにより、勾留に対する異議申し立てを審理されなけらばならない」。アムネスティはそのように延べた。

「日本も締約国となっている国際諸条約に沿い、身体の自由を恣意的に剥奪されない権利が完全に尊重されることは極めて緊急の課題である」

「アムネスティはまた、彼らの逮捕に関し、独立した中立的かつ徹底的な調査を行うよう要請する。また調査の結果は公表されなければならない」

佐藤潤一さんと鈴木徹さんは6月20日に逮捕された。検察官は、建造物侵入と窃盗の容疑でまず13日間勾留した。しかし起訴されないまま、さらに10日間勾留が延長された。

7月11日、起訴前勾留の最長期限が切れ、彼らは窃盗と建造物侵入で起訴された。

佐藤潤一さんと鈴木徹さんは警察や検察に完全に協力している。検察官に対しては供述書を書面で提出し、自発的かつ積極的に関係証拠を提出している。

彼らは、日本政府が行っている南洋での捕鯨活動に関連する問題について一般の意識を喚起するため今回の行動をとったものであり、私利私欲の動機に基づくものではない。さらに彼らは尊敬に値する国際組織のために活動しているものである。

「アムネスティはまた、彼らの勾留、起訴事由、グリーンピース事務所やその5人の職員の自宅への家宅捜索などは、活動家ならびにNGOに対する妨害を意図するものであるとして懸念している」

「アムネスティは、日本国首相に対し、佐藤潤一さんや鈴木徹さんのような環境保護活動家をはじめとする人権擁護活動家、グリーンピースなどの組織について、不当な圧力や嫌がらせを受けずに平和的に活動する権利を、司法府も含め、日本政府が尊重するよう、はっきりと宣言することを求めるものである」。

*公開書簡全文(英文)はこちらからご覧になれます。日本語仮訳はこちら

アムネスティ発表国際ニュース
2008年7月15日