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イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ自治政府:オバマ大統領は武器の輸出停止を

2009年4月 6日
国・地域:イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ自治政府
トピック:地域紛争
米国の大量の武器・弾薬の積荷が新たにイスラエルに届けられたことが、本日、アムネスティ・インターナショナルによって明らかにされた。このことは、ガザで起きたような、戦争犯罪ともいえるイスラエルの民間人攻撃をさらにあおることのないようオバマ大統領が行動するのかどうかについて、疑問を投げかけている。

アムネスティが受け取った新情報によると、米軍海上輸送コマンドがチャーターし管理しているドイツの貨物船Wehr Elbe号がイスラエルのアシュドッド港に入り、300を超えるとされるコンテナを荷降ろしした。アシュドッドは陸路でガザから40キロメートル北に位置する。このドイツ船舶は、軍需品の入った長さ20フィート(約6メートル)のコンテナ989個(全正味重量推定1万4000トン)を積み、イスラエル軍のガザへの攻撃開始1週間前にあたる12月20日に、イスラエルに向け米国から出航した。

「法的にも道徳的にも、米国の武器輸送はオバマ政権によって停止されるべきであった。同政権は、この種の軍装備品、武器・弾薬が最近イスラエル軍によっていかに戦争犯罪のために使用されたかを示す一定の証拠を得ている。このような状況における武器供給は米国の法律に反している」と、ブライアン・ウッドは述べた。

Wehr Elbe号について尋ねられた米国防総省のスポークスパーソンはアムネスティに対し、「すべての米国軍需品の積荷の荷降ろしは、3月22日アシュドッド(イスラエル)にて無事完了した」と認めた。このスポークスパーソンは、積荷はイスラエルにおける米国の軍需品備蓄用のものだと述べた。米国とイスラエルの協定の下では、この備蓄されている軍需品は必要なときにイスラエルが使用できるようになっている。別の米国高官がアムネスティに語ったところによると、ガザ紛争の際のイスラエルによる米国の武器使用について、イスラエルが米国の法律を遵守していたかどうか調べているところだというが、今のところ結論は何も出されていない。

「新しい軍需品がイスラエル軍によって使用され、ガザでの戦争中にあったような国際法違反がまた行なわれる危険性が高い。私たちはすべての政府に対して、重大な人権侵害が行われる実質的な危険性がなくなるまで、即時かつ包括的にイスラエル及びすべてのパレスチナ武装グループに対する武器供与を停止するよう求めている」と、アムネスティの「コントロール・アームズ」キャンペーン責任者ブライアン・ウッドは述べた。

2004年から2008年の間、イスラエルにとって米国は群を抜いて最大の武器供給元であった。また、イスラエル国防軍(IDF)にはガザ地区やレバノンにおいて武器・弾薬のはなはだしい不正使用があったにもかかわらず、米国政府はイスラエルに対し300億ドルの軍事援助を予定している。ある米国高官によると、2007年にブッシュ政権が合意した新規の10年間協定に基づくこの巨額のイスラエルに対する軍事援助に関し、オバマ大統領には削減するつもりはないという。この新規契約は、ブッシュ政権時代に比べて25%の増加となっている。

アムネスティは、ガザ地区でイスラエル国防軍とパレスチナ武装グループによって行われた戦争犯罪の容疑について詳細に報告してきた。1月15日にアムネスティは、武器・弾薬その他の軍装備を使用したさらなる侵害行為を防止するため、ガザ紛争のすべての当事者に対する武器の移転を即時停止するよう、すべての政府に要求している。

背景情報:
Wehr Elbe号は米国製の武器・弾薬の大きな貨物を積み、当初はギリシャの西海岸にあるナヴィペ・アスタコス港に向けて、12月20日に米国のノースカロライナ州から出航した。1月12日、船がアスタコス近くを航行中「ギリシャ・ストップ・ザ・ウォー連合」による抗議で埠頭に入れなくなった際に、自動無線応答機の信号が消えた。その後、船はイタリアのシシリー島のアウグスタ港を通過したところで発見され、さらに2月中旬にジブラルタル近くでも確認された。そして、3月23日にアシュドッドから黒海のオデッサ港へ行く途中ふたたび姿を現し、3月26日にオデッサ港の第7バースに入った。アムネスティは現在のところ、船は3月22日にアシュドッドに入港したと認識しており、そこで300個以上のコンテナを降ろしたと伝えられている。

アムネスティがこの武器貨物船の航海について初めて注意を喚起したのは1月15日であった。イスラエル国防軍がガザへの攻撃を開始する1週間前、ブッシュ政権によってこの船がチャーターされ、承認されたのは、989個の「コンテナに詰められた弾薬及びその他のコンテナに詰められた弾薬補給物資」の船荷コンテナを、契約書にある通りノースカロライナのサニー・ポイント軍海洋ターミナルからアシュドッドに向けて運ぶためであった。米軍海上輸送司令部は、ナヴィペ・アスタコス(ギリシャ)からアシュドッドに向けたさらに2件の米国産軍需品の輸送を手配しており、それらには明らかに白リン弾が含まれていた。このことはガザ紛争中の12月31日に発表され、1月9日にはキャンセルされた。しかし、後に米国の軍スポークスパーソンが認めたところによると、国防総省はこれらの軍需品を送るための方法をいまだに模索しているとのことである。

対外援助法の第502条Bは、「国際的に認められた人権を一貫した形で重大に侵害する国に対してはいかなる安全保障上の援助も行なわない」と規定している。また武器輸出管理法第4条は、米国の軍装備の供給と訓練を、国内治安上の合法的目的、「合法的自衛」、あるいは国連平和維持活動への米国の参加その他の国連憲章に沿った行動のためにのみ認めている。しかしながら、米国輸出管理法の下では、もし大統領が「特段の事情」があると認めれば安全保障上の援助が供与される場合もあり、対外援助法502条Bは回避されてしまう。米国のリーヒー法によれば、隊員たちが重大な人権侵害を犯しているという「確かな証拠」がある場合には、軍隊あるいは警察隊に対するほとんどの形の安全保障上の援助供与は禁止されることになっている。

アムネスティ発表国際ニュース
2009年4月1日

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