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中国:新疆ウイグル自治区:非暴力で抗議行動を行った者の即時釈放と透明性ある調査を求める

2009年7月 8日
[日本支部声明]
国・地域:中国
トピック:先住民族/少数民族
駐日中華人民共和国大使館 特命全権大使 崔天凱 閣下

アムネスティ・インターナショナル日本は、新疆ウイグル自治区での武装警察と市民との衝突によって150人を超える死者と1000人以上の負傷者が出たことについて深く憂慮します。中国当局は、非暴力で抗議行動を行なって拘束されたすべての人びとを釈放すべきであり、また治安回復を理由に過剰な武力を行使してはなりません。

7月7日付けの報道によると、ウルムチにおける死者は当局の発表で156人、負傷者は1080人にのぼっています。さらに警察がウイグル人の各家庭をまわり、「尋問」のために若い男性を次々と連行しているとも伝えられ、拘束者は1400人以上に達しています。

抗議行動は、2名のウイグル人が死亡した広東省の玩具工場における暴力沙汰への警察の対応に抗議し、平和的なデモから始まったと伝えられています。一方、治安当局は、国外のウイグル人組織が暴動を扇動したと主張し、自治区内の「扇動者」の重要人物として10数名を逮捕、なおも約90人を捜索していると発表しました。

アムネスティ・インターナショナルは、中国当局には市民の生命と安全を守るための措置をとる義務があり、治安部隊であれデモ参加者であれ、暴力に訴え市民を死傷させた者はその責任を裁判によって問われるべきであると考えます。しかし一方で、中国政府は、平和的に抗議行動を行おうとするウイグル人の表現の自由を厳しく制限して弾圧し、抗議行動に参加した人々に過剰な武力を行使し、また恣意的な逮捕を続けています。

アムネスティ・インターナショナルは、拘束されたウイグル人が拘禁中に拷問や虐待を受けたり、騒乱の「扇動者」あるいは「分離主義者、テロリスト、宗教過激派」の容疑をかけられた者が公正な裁判を受けることもないまま極刑に処せられる危険があることについて、とりわけ強い懸念を抱いています。中国当局はこれまで、「反テロ」を理由に何万というウイグル人を拘禁しており、「分離主義者、テロリスト、宗教過激派」の容疑で拘禁されたウイグル人は、隔離拘禁、拷問、不公正な裁判に基づく投獄、さらには処刑という重大な人権侵害の危機に晒され続けています。

ウイグル人と漢民族との間での緊張は、長年にわたって蓄積されたものです。新疆ウイグル自治区では、ウイグル人の市民的、政治的、経済的、そして文化的な権利が侵害され続けており、ウイグル人としての権利を公に主張することは、「テロリスト」や「分離主義者」のレッテルを貼られることにつながります。政府は多くのイスラム寺院を閉鎖し、数万冊のウイグルの本が発禁・焚書にされ、新疆大学のほとんどの講義でウイグル語の使用が禁止されました。漢民族の不動産業者がウイグル人から土地を奪うという報告もあり、雇用においてもウイグル人が差別されています。このような差別や権利の侵害、自由の制限が今回の事件の根底にあることは明らかであり、中国政府は早急に、その政策を見直すべきです。

以上のことから、アムネスティ・インターナショナルは、新疆ウイグル自治区で起きた今回の人権の危機と拘束された人々の処遇などについて、以下の通り貴国に要請いたします。

1. 今回の騒乱に関連して拘束されている人々の名前と所在を明らかにし、自らの意見を平和的に表現し、表現、結社、集会の自由を行使したために拘束されたすべての人々を直ちに釈放すること。

2. 国内および海外のメディアが現地に入り、自由に取材することを制限しないよう保証すること。

3. 多数の死者と負傷者を出した今回の事件について、透明性のある調査を直ちに実施すること。

4. 被拘禁者の犯罪容疑を明らかにし、国際人権基準を尊重し、公正な裁判を実施すること。被拘禁者が弁護士や家族と面会することを認め、必要な医療措置が与えられることを保証すること。

5. 被拘禁者が拷問や虐待を受けないよう保証すること。

6. 固有の文化を享受し、自分の信仰を持ち、自分の言語を使用するというウイグル人の権利を尊重し保護すること。

以上

2009年7月8日
社団法人アムネスティ・インターナショナル日本
理事長   藤田 真利子

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