ミャンマー(ビルマ):アウンサンスーチーさんがアムネスティ「良心の大使」に

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2009年7月27日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ミャンマー(ビルマ)
トピック:

(ダブリン)アムネスティ・インターナショナルは本日、アウンサンスーチーさんがアムネスティのもっとも名誉ある賞である2009年の「良心の大使」賞を受賞することになると発表した。

今年の賞はアムネスティ・インターナショナルと、過去の受賞者であり長年に渡りアウンサンスーチーさんを支持しているアイルランドのロックバンドU2によってダブリンで発表された。



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「今月はアウンサンスーチーさんが逮捕されてから20周年目であり、またアムネスティ・インターナショナルが彼女は良心の囚人であると宣言してから20年となる。これまでの長く、そしてしばしば暗い年月においてアウンサンスーチーさんはビルマの人びとにとってだけではなく、世界中の人びとにとって希望や勇気の象徴であり、不屈の人権擁護者であり続けた」と、アムネスティ・インターナショナルの事務総長アイリーン・カーンは述べた。

アウンサンスーチーさんの友人であり、2003年に初の「良心の大使」賞を受賞しているヴァーツラフ・ハヴェル元チェコ大統領も祝辞に加わった。

「私個人の経験からいって、国際的な注目は、不当な迫害を受ける人びとを、かなりの場合に、注目されていなければ受けたであろうひどい仕打ちから守ることができる。それこそが、私が大統領に選出された後すぐに、アウンサンスーチーさんをノーベル平和賞に指名した理由である。もし彼女の運命が今日再び浴びているような脚光を過去において浴びることがなかったなら、彼女に何が起きていたかは神のみぞ知る。私はアムネスティの決定を歓迎し、U2とアムネスティのみなさんが、この勇気ある女性に対して示してくれた連帯をたいへん喜ばしく思う。彼女こそ、私たち一人ひとりにとっての『良心の大使』である」と、述べた。

アウンサンスーチーさんはビルマの野党である国民民主連盟の党首であり、過去20年間のうち13年間拘禁されており、そのほとんどが自宅軟禁であった。彼女の自宅軟禁命令は2009年5月27日に終了することになっていたが、5月18日に彼女は逮捕され、裁判にかけられている。現在ビルマにおいて2100人を超える人びとが政治的信念によって投獄されており、彼らは釈放されるべきである。

アウンサンスーチーさんが自宅軟禁の期間と条件に違反した件での裁判は、7月24日に再開された。有罪を宣告された場合、アウンサンスーチーさんは最長5年間の刑を受ける可能性がある。

背景情報:
6年目となる「良心の大使」賞は、人権を守り広めるために闘う優れた指導者と闘いのただ中に身をおく人を称えるものである。過去の受賞者には、ピーター・ガブリエル、ネルソン・マンデラおよびメアリー・ロビンソンなどがいる。

この賞は、ノーベル賞受賞者シェイマス・ヒーニーがアムネスティ・インターナショナルのために書いた詩に触発され、「大使」たちの人生や活動、業績に接することで、アムネスティ・インターナショナルの活動を発展させることを目的とするものである。彼らはその活動や身を持って示した生き方によって世界に多大な影響を与えている。

アムネスティ発表国際ニュース
2009年7月27日

こちらからアウンサンスーチーさんについてのアムネスティ英国支部制作ビデオクリップ「HER BURMA」をご覧いただけます。