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フィリピン:大量殺人犠牲者の正義のためには目撃者の保護が必要

2009年11月26日
国・地域:フィリピン
トピック:危機にある個人
「フィリピン政府は、マギンダナオ州での少なくとも57人が殺された大量殺人事件において、目撃者が保護されることを直ちに保証するとともに、加害者を確実に裁判にかけるために不可欠な法医学的証拠を保全しなければならない」と、アムネスティ・インターナショナルは述べた。

ダトゥウンサイ町長であり、同国で反体制色の強いミンダナオ地域のマギンダナオ州における地方政治で支配力を振るっていた有力なアンパトゥアン一族の一員であるアンダル・アンパトゥアン・ジュニアは、現在逮捕されており、複数の殺人罪で起訴されることになるであろう。アンダル・アンパトゥアン町長は事件への関与を否定している。

「フィリピンでの人権侵害に対する法の正義への大きな障害の一つは、目撃者に対する脅迫である。それはときに賄賂やその他の誘惑を伴う」と、アムネスティ・インターナショナルのアジア太平洋部副部長ドナ・ゲストは述べた。

マギンダナオ州において自らの支配を維持するためにアムパトゥアン家が私兵を利用してきた歴史を見れば、目撃者の安全と証拠保全に対して恐れを抱くのはもっともである。

アムネスティは、フィリピンの捜査員は訴追の際に法医学的証拠および情況証拠を収集し分析する能力に欠け、その結果、目撃証言に過度に依存していると指摘した。

大量殺人の現場を撮影したメディアの映像は、法医学的証拠の収集がほとんど適切に行なわれていないことを明らかにしている。

「フィリピン政府はこれまでのところ、期待に応える迅速さと真剣さをもって今回の事件に対応しているが、政府は、透明性や信頼に値する説明責任が確保されるよう、適切な仕組みをつくろうとしていることを示さなければならない」と、ゲストは述べた。

「フィリピンと世界に衝撃を与えたこの事件を、過去の政治的殺害のほとんどがそうであったように免責という結果で終わらせてはならない」

アムネスティ・インターナショナルはフィリピン政府に対し、この事件の捜査の技術的な面の実施に関して国際社会から支援を求めるよう呼びかけた。

EUとフィリピン政府は、最近、フィリピンにおける超法規的処刑に対する捜査と訴追の質を向上することを目的とした協定に署名している。

背景情報:
ほとんどの目撃者が現在の証人保護プログラムを信頼していないと報告されている。また刑事訴訟の長期に渡る遅れによって、数年の延長が必要とされる可能性のある証人自身と家族に対する保護が提供されなくなるのではないかと恐れている。

警察の公正さに対する不信、報復に対する恐れ、そして効果的な証人保護プログラムの欠如があいまって、ほとんどの捜査が効果を上げることができず、犯人の特定、逮捕、裁判、そして有罪判決につなげることができていない。

アムネスティ発表国際ニュース
2009年11月26日

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