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イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ自治政府:国連事務総長がガザ紛争の説明責任を進展させる重要な機会を逸す

2010年2月 5日
国・地域:イスラエル/被占領パレスチナ地域/パレスチナ自治政府
トピック:地域紛争
潘基文(パン・ギムン)国連事務総長が、1年余り前のガザとイスラエル南部での紛争の間に起きた国際法違反に対するイスラエルとパレスチナの調査内容に評価を下さなかったことは、私たちを深く失望させるものであるとともに、紛争における数百人の犠牲者たちへの説明責任を確保する機会を逸することになった、とアムネスティ・インターナショナルは述べた。

2月4日付の報告書において潘基文事務総長は、2009年11月5日に採択された国連総会決議64/10をイスラエルとパレスチナが履行したかどうかについて「何の判断もなしえない」と表明した。事務総長は当事者たちが必要な基準を満たしたかどうかの評価を下すこともなく、自らが受け取ったイスラエルとパレスチナの回答を単に国連加盟国に渡したにすぎない。上記の決議は両者に「独立的で信頼性があり国際基準に合致した」調査を実施するよう促したものであり、「さらなる行動を考慮に入れて」事務総長がその実施について3カ月以内に報告するよう要請していた。

事務総長は、イスラエルとパレスチナ当局によって「始められたプロセス」が「進行中」であるという事実をもって、自らが行動しなかったことを説明した。しかしながら、彼が受け取った情報は、両者によって取られた措置がまったく不十分であることを明示するに十分であり、そういったメッセージを報告書の中で両者に伝えるべきであった、とアムネスティは考える。

アムネスティは、イスラエルとパレスチナが説明責任に取り組むために取った措置に対する独立性ある評価を直ちに行うことで、状況を改善するよう国連事務総長に促す。事務総長は国連人権高等弁務官に意見を求め、この問題で彼を補佐する独立の立場の国際人道法・国際人権法の専門家を指名することを考えるべきである。アムネスティは2009年11月20日に同様の勧告を潘基文事務総長に書き送っている。

国連事務総長によるそのような実質的評価は、今後数カ月のうちにある国連総会と安全保障理事会に供されなくてはならない。また、両者の説明責任を確保するために必要なさらなる行動について決定するための確固とした根拠を提供すべきものである。もし両者が国連総会の要請する措置を取る可能性もしくは意思がないままであるならば、国連安保理がガザの状況を国際刑事裁判所(ICC)に最終的に付託することも、国連事務総長による評価の中に含まれる可能性がある。

イスラエルとパレスチナの代表によって国連事務総長に提出された回答は、両者共に「独立的で信頼性があり国際基準に合致した」調査を行うに必要な措置を講じていないことを表しているというのが、アムネスティの見解である。

アムネスティは、イスラエル当局によるこれまでの調査が「独立性や中立性、透明性、迅速性、有効性についての国際基準」を満たしていないことを理由に、イスラエル当局の返答は「まったく不十分」であると述べた。

潘基文事務総長に対するパレスチナの公式の返答は国連パレスチナ自治政府常任オブザーバーによって国連に提出され、ヨルダン川西岸地区のファタハ率いるパレスチナ自治政府のサラーム・ファイヤード首相からの書簡が渡された。その書簡によると、西岸地区で最近、調査委員会が設立されたが、紛争中に起きた特定の国際法違反の申し立てについての調査はまだであるとのことであった。国連総会の調査要請に対する回答として、ガザの事実上の統治者であるハマスの法務大臣によって今週公表された文書は、国際基準に従った調査の証拠を示しておらず、パレスチナ武装グループによる人権侵害の申し立ての否定、もしくは違反行為を正当化するためのものであった。

背景情報:
潘基文国連事務総長による報告書(A/64/651)は、2009年11月5日の総会決議64/10に従って提出された。その中で彼は、決議を履行するために両者によって講じられた措置についての回答を含むイスラエルとパレスチナの国連代表からの文書を受け取ったと認めた。

事務総長は実質的な評価を下す代わりに「イスラエルとパレスチナの政府による調査が独立的で信頼性があり国際基準に合致したものとなるよう総会決議64/10が役立てられることを期待する」と表明したにすぎなかった。

国連総会決議64/10は、リチャード・ゴールドストーン判事率いる、ガザ紛争についての国連事実調査団の報告書を受けて採択された。2009年9月25日に出されたその報告書は、両当事者が戦争犯罪やその他の重大な国際法違反を犯した証拠を記載している。その調査結果は、紛争中とその直後にガザとイスラエル南部で申し立てられた違反行為を調査したアムネスティの調査結果と符合していた。この紛争において約300人の子どもたちを含む数百人のパレスチナ民間人と3人のイスラエル民間人が殺害された。

アムネスティ発表国際ニュース
AI Index: MDE 15/003/2010
2010年2月5日

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