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日本:国連のミレニアム開発目標:国連総会ハイレベル会合に向けて

2010年2月18日
[日本支部声明]
国・地域:日本
トピック:国際人権法
外務大臣 岡田克也 殿

拝啓 貴下ますますご清祥のこととお喜び申し上げます。

今年9月20日から22日に開催されるミレニアム開発目標(MDG)に関する国連総会のハイレベル会合について、お便り申し上げます。

私どもアムネスティ・インターナショナルは、2015年に設定された開発目標の達成にむけ、人権をさらに保護し促進する必要があることを、日本政府に意識していただきたいと考えております。

アムネスティ・インターナショナルは現在、貧困下で暮らす人びとの権利保障のために、全世界で「人間らしく生きたい」キャンペーン(Demand Dignity Campaign)を展開しております。私たちは、貧困削減を目的とした法律、政策、活動を人権諸基準に合致したものとするよう、各国政府に求めています。

国連加盟国として、またミレニアム宣言を支持し推進する国として、日本政府は、「ジェンダー平等、及び、あらゆる人権と全ての基本的な自由の完全な享受の促進と保護が開発の達成のために不可欠である」ということを十分に理解されていることと存じます。

しかし、国連諸機関やいくつかの政府が貧困削減の戦略の中で人権を主流化する手法を作り上げるといった素晴らしい努力にもかかわらず、開発における人権の重要性の認識と、ミレニアム開発目標をめざす動きの実態との間には大きな落差があります。

ミレニアム開発目標の実現と差別の根絶に向けた努力をないがしろにするような人権侵害に対して、これまであまり注意が向けられてきませんでした。例えば、妊産婦の健康の改善を掲げたゴール5についてはあまり成果があがっていませんが、それは婚姻最低年齢を法律化できていないからであり、また結婚した少女たちが性と生殖の健康についての決定権を持つことができないからです。さらに、ミレニアム開発目標に基づいた戦略の多くに、国際的に認められた、あるいは法的拘束力がある人権基準が反映されておりません。このため、戦略を効果的に推進するための重要な機会を逃す結果となっています。

貧困削減、差別防止、男女平等を含む平等な機会の向上、社会的に最も弱い立場にある人びとやコミュニティへの十分な配慮、すべての人に必要最低限の経済・社会・文化権を保障すること、自分の権利に影響を受ける人びとすべてが決定プロセスに参加する権利の保障など、人権の観点から実現するべき課題は多岐にわたります。人権は潜在的な力を引き出し、ミレニアム開発目標を達成するために必要な行動を支える制度です。国際人権諸基準は、まさにそのような行動を起こすことを求めています。

こうしたことを踏まえ、アムネスティ・インターナショナルは、9月に開催されるハイレベル会合において、ミレニアム開発目標達成に向け、人権諸基準に沿い、ミレニアム開発目標達成に責任を持たせるような国内的、国際的な努力を強化するという成果に向けて、日本政府が最大限の役割を果たされるよう要請いたします。とりわけ、私たちは、ハイレベル会合の成果文書について、国連総会で以下を推進し支持を表明するよう要請します。

・ 2005年の国連総会首脳会合(2005年世界サミット)の成果文書で合意されたことを再確認し、「ジェンダー平等、及び、あらゆる人権と全ての基本的な自由の完全な享受の促進と保護が、(ミレニアム開発目標の達成を)進展させるために不可欠である」と明記すること。
・ 差別をなくし、ジェンダーの平等、参加と説明責任を保障する必要性に言及するなど、人権に沿った具体的な行動を公約すること。
・ 2009年12月21日の国連総会決議64/184に規定されたハイレベル会合の議題案を下敷きに、人権諸基準を考慮しつつすべての利害関係者との協議の上で「具体的な行動戦略を生み出すための、成功事例やベスト・プラクティス、教訓、障害と落差、課題と機会についての包括的評価」を実施する国内での評価プロセスを設置すること。

また、ハイレベル会合に向けたプロセスにおいて以下を要請いたします。
・ 2010年6月にニューヨークで開催される市民社会会合に向けた準備を早急に進め、より多様で効果的な形でNGO及び貧困下に暮らす人びとが参加できるようにするために必要な政治的、資金的、技術的支援を得ること。ビデオ会議での参加も考慮すべきあり、ここでのNGOなどからの意見や提案を、ハイレベル会合に反映させること。

最後に、アムネスティ・インターナショナルは、2010年から2015年の間に、ミレニアム開発目標を達成するために途上国を支援する日本政府の政策や戦略が、国際人権基準に沿い、それに基づくものとなるよう要請します。

敬具

アムネスティ・インターナショナル日本
事務局長 寺中 誠
2010年2月18日

 

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