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中国:2009年の死刑統計発表で中国の秘密主義を非難

2010年3月30日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:中国
トピック:死刑廃止
アムネスティは、2009年の死刑に関する世界の状況をまとめた報告書を発表するとともに、中国当局に対して、何人に死刑を執行し、何人に死刑判決を言い渡したかを公表するよう強く求めた。

報告書「2009年の死刑判決と死刑執行」は、昨年、世界18カ国で少なくとも714人が死刑を執行され、56カ国で少なくとも2001人が死刑判決を受けたことを明らかにしている。

この数字には、中国における数千人とみられる処刑数は含まれていない。中国では、依然として死刑についての情報が国家機密とされている。

アムネスティは、中国の透明性の欠如への異議申し立てとして、2009年の中国での死刑執行と死刑判決の最小推定値を発表しないこととした。公的に入手できる情報に基づく推定値は、実際に中国が処刑し、死刑判決を出したとみられる数を大幅に下回るものである。

「死刑は、残虐かつ品位をおとしめるもので、人間の尊厳を傷つけるものである」と、アムネスティ・インターナショナルの暫定事務総長クラウディオ・コルドーネは述べた。

「中国当局は、死刑執行数は減っていると主張する。もしそうなら、彼らはなぜ、自分たちが何人を死に至らしめたかを公言しようとしないのだろうか?」

アムネスティの調査は、死刑執行を継続している国々がもはや世界の主流ではなく、例外であることを示している。中国の他に問題のある国々として、イランが少なくとも388人を処刑し、イラクが少なくとも120人を処刑している。また、サウジアラビアが少なくとも69人を処刑、そして米国が52人を処刑している。

アムネスティの報告書によれば、中国、イラン、スーダンにおいて、死刑制度は以前から、政治的メッセージを送り、反対勢力を黙らせ、政治的な課題を宣伝するために広く用いられている。

イランでは、6月12日の大統領選挙から、8月5日に行われたマフムード・アフマディネジャド大統領の2期目の就任式までの8週間に、112人が処刑されたとみられる。

報告書では、死刑制度が差別的に用いられた2009年中の状況を指摘している。死刑は、しばしば極めて不公正な裁判の結果として行われ、貧困層や少数派の人びと、人種的、民族的、あるいは宗教的集団に対して偏って科されている。

しかし、今回の調査で出された数字は、2009年に世界が死刑廃止に向かってさらに前進したことも示している。死刑を自国の法律から完全に撤廃した国の数は、ブルンジとトーゴがあらゆる犯罪に対する死刑の適用を廃止したことで、95カ国となった。

2009年は、アムネスティが記録をとり始めてから初めて、欧州で死刑執行がない年となった。ベラルーシは欧州地域で死刑を存置している唯一の国である。米州諸国においては、米国だけが死刑を執行している。

「死刑を行う国は、以前よりもさらに減少している。奴隷制度やアパルトヘイトがそうであったように、世界はこの人として許しがたい行為を拒絶しつつある」と、クラウディオ・コルドーネは述べた。

「私たちは死刑のない世界に近づきつつある。しかし、その日が来るまで、あらゆる死刑に反対しなければならない」

アジア地域の概要:中国では、数千人が処刑されたとみられる。中国においては死刑に関する情報が国家機密となっている。他には、バングラデシュ、日本、朝鮮民主主義人民共和国、マレーシア、シンガポール、タイ、ベトナムの7カ国だけが死刑を執行した。これらの国々で、計26人が処刑されたとみられる。アフガニスタン、インドネシア、モンゴル、パキスタンでは、2009年に死刑執行はなかった。これらの国々において、近年では初めて死刑執行のない年となった。

中東及び北アフリカ地域の概要:エジプト、イラン、イラク、リビア、サウジアラビア、シリア、イエメンの7カ国で、少なくとも624人が死刑執行された。サウジアラビアとイランでは、国際法に違反して、犯行時18歳未満だった7人が処刑された。アルジェリア、レバノン、モロッコ/西サハラ、チュニジアなどの国々は、長年に渡って死刑執行停止を続けている。

欧州地域:2009年は死刑執行がなかった。ベラルーシは、この地域で死刑のある唯一の国である。旧ソ連諸国であるベラルーシでは、昨年は処刑がなかったが、2010年3月に2人が処刑された。

サハラ以南のアフリカ:ボツワナとスーダンの2カ国のみが死刑を執行した。アムネスティが知る限り最大規模の死刑判決の減刑が、ケニアで行われた。同国政府は、4000人以上の死刑囚の判決について、拘禁刑に減刑すると発表した。

2009年中の死刑執行:
バングラデシュ (3)、ボツワナ(1)、中国(+)、エジプト(少なくとも5)、イラン (少なくとも 388)、イラク (少なくとも 120), 日本 (7), リビア (少なくとも 4), マレーシア(+), 朝鮮民主主義人民共和国 (+), サウジアラビア (少なくとも 69), シンガポール (1), スーダン (少なくとも9), シリア(少なくとも8), タイ(2), 米国 (52), ベトナム(少なくとも 9), イエメン(少なくとも 30).

死刑の執行方法:
絞首、銃殺、斬首、石打ち、電気椅子、致死薬注射が用いられた。

2009年中の死刑判決:
少なくとも56カ国で2001人が死刑判決を受けた。実際の数字はもっと大きい。
アフガニスタン(少なくとも133), アルジェリア (少なくとも100), バハマ(少なくとも2), バングラデシュ (少なくとも 64), ベラルーシ (2), ベニン(少なくとも5), ボツワナ (2), ブルキナファソ (少なくとも6), チャド (+), 中国 (+), コンゴ民主共和国 (+), エジプト(少なくとも269), エチオピア (少なくとも 11), ガンビア (少なくとも1), ガーナ (少なくとも 7), ガイアナ (3), インド (少なくとも 50), インドネシア (1), イラン (+), イラク (少なくとも 366), ジャマイカ (2), 日本 (34), ヨルダン (少なくとも 12), ケニア(+), クウェート (少なくとも 3), リベリア (3), リビア (+), マレーシア (少なくとも 68), マリ (少なくとも 10), モーリタニア (少なくとも 1), モロッコ/西サハラ (13), ビルマ(ミャンマー/少なくとも 2), ナイジェリア (58), 朝鮮民主主義人民共和国 (+), パキスタン (276), パレスチナ自治政府 (17), カタール (少なくとも 3), サウジアラビア (少なくとも11), シエラレオネ (少なくとも1), シンガポール (少なくとも 6), ソマリア (12, そのうち6はプントランドにて、6は暫定連邦政府の管轄内で), 韓国 (少なくとも 5), スリランカ (108), スーダン (少なくとも 60), シリア (少なくとも 7), 台湾 (7), タンザニア (+), タイ (+), トリニダードトバゴ (少なくとも 11), チュニジア (少なくとも 2), ウガンダ (+), アラブ首長国連邦 (少なくとも 3), 米国 (少なくとも 105), ベトナム (少なくとも 59), イエメン (少なくとも 53), ジンバブエ (少なくとも 7)。

*「+」 は、2009年に少なくとも1件以上の死刑執行、あるいは死刑判決があったことはわかっているが、その実数は不明という意味である。
*出典:アムネスティ・インターナショナル報告書「2009年の死刑判決と死刑執行」

アムネスティ発表国際ニュース
2010年3月30日

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