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中国:調査も無く、補償も無く、未だ言論の自由もない! 天安門事件を語る人権活動家が標的に

2010年6月 4日
国・地域:中国
トピック:
1989年6月3日から4日にかけて、天安門広場とその周辺で起きた民主化を求める抗議行動に対する軍隊の弾圧から21年が経つが、中国当局はいまだに公開で独立した調査を行うことを拒否している。それどころか中国当局は、弾圧事件を批判したり犠牲者を追悼したりする市民を「国家転覆扇動罪」で起訴し、不公正な裁判によって長期に渡り獄中に追いやっている。

1989年、中国憲法で保障されている基本的自由を求めようと中国各地で何百万もの人びとが平和的に集結した。彼らの要求は今日においても極めて意義のあるものである。天安門事件から21周年を迎えることを機に、表現の自由を保障し、中国憲法を尊重するようアムネスティ・インターナショナルは中国当局に再度要請する。

中国憲法第35条には、「中華人民共和国の国民は言論、出版、集会、結社、行進および示威行動の自由を享受することができる」と明記されている。2009年4月に発表された国家人権行動計画2009-2010にも、「国家や公務員に対して批判、忠告、不服申し立て、および告訴をする国民の権利を保障する」と記載されている。それにも関わらず、当局が不当な批判だとみなす資料を出版したり、配布したりする市民は、厳しい処罰を受ける危険にさらされ続けている。

劉暁波(Liu Xiaobo)は、1989年の民主化を求める学生運動の元参加者で、政治の説明責任と人権保障を求める声明である「08憲章」を起草し、署名したことで2009年12月25日に11年の刑を言い渡された。1989年6月4日の事件について劉暁波が書いた記事は、「国家転覆扇動」の証拠として彼の判決に引用されていた。

表現の自由や結社の自由は、基本的人権として、市民的および政治的権利に関する国際規約(自由権規約:ICCPR)に謳われている。中国は1998年にこれに署名をしたものの、いまだに批准はしていない。アムネスティは、基本的権利を行使する市民に対する弾圧をやめるよう中国政府に要請する。

1989年の弾圧は中国において主要な公然のタブーとして存在し続けている。これに関する公的な場での議論は厳重に禁じられている。政府が設置しているインターネットのフィルタリングおよび検閲システムであるサイバー版「万里の長城」は、プロキシ・サーバを通してこの「長城」を乗り越える方法を知らない限り、中国の市民が天安門事件やその他の機密問題に関するネット情報を得ることを妨げている。

香港特別行政区では、毎年1989年6月4日の事件の追悼のための公共イベントが開催されている。香港市民愛国民主運動支援連合会(支連会)が主催する追悼活動が5月29日と30日の両日、警察によって不当に抑え込まれたことについて、アムネスティ・インターナショナル香港(AI HK)は批判した。主催者側は公的な集会の規制に関する手続きをとっていたにも関わらず、警察はさらに「興行」許可証が必要だと主張し、「民主の女神」像2体を含む展示物を没収し、15人を逮捕した。

最近の事例:
以下は、1989年の弾圧についてウェブサイトを通じて情報を流したことを理由に現在も拘禁されている個人の詳細である。

譚作人(Tan Zuoren)は四川省の環境活動家で、2010年2月9日に「国家政権転覆扇動」の罪で5年の刑を言い渡された。譚作人は、1989年の天安門事件に関する当局の対応をはじめとして、中国共産党と政府を批判する記事や日記をオンライン掲示板と海外のウェブサイトに投稿したことを理由に有罪判決を受けた。

胡佳(Hu Jia)は2008年4月に「国家政権転覆扇動」で有罪とされ、3年6カ月の刑を言い渡された。北京市第1中級人民法院で言い渡された判決によれば、胡佳は1989年の民主化運動について記事を公表したことで有罪とされた。

師濤(Shi Tao)は湖南省のジャーナリストであり詩人でもある。ヤフーのメールアカウントを使って海外のウェブサイトに電子メールを送信したことで、「海外の組織に国家機密を不法に提供した」として、2005年に10年の刑を言い渡された。師濤が送った電子メールは、天安門事件の15周年記念日をジャーナリストはいかに扱うべきかを示した中国共産党中央宣伝部の文書を要約した内容だった。師濤の有罪判決の一部は、インターネット関連企業のヤフーが中国当局に提供した情報に基づくものだった。

かつて1989年の民主化運動とその弾圧について意見を表明したことにより拘禁されていた人たちは、釈放されてからも、特に事件の記念日付近になると厳しい監視や嫌がらせを受けている。その中には以下の人びとが含まれている。

张永海(Xu Yonghai)、江棋生(Jiang Qisheng)、孙宝强(Sun Baoqiang)(女性)、ヤン・クン(Yan Kun)、张琳(Zhang Lin)。

アムネスティ発表国際ニュース
2010年6月4日

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