- 2010年6月22日
- 国・地域:コンゴ民主共和国
- トピック:危機にある個人
フロリベール・チェベヤ・バヒジレは、6月1日にキンシャサで警察に呼び出された後、2日の早朝に遺体となって発見された。彼は、コンゴ民主共和国最大の人権団体の1つである「声なき声」(VSV)の事務局長であり、人権団体全国ネットワークの代表であった。
「私たちは、人びとの尊敬を集めていた、卓越した人権擁護活動家が不審な死を遂げたことに大変驚いている」と、アムネスティ・インターナショナルのアフリカ部副部長ベロニク・オベールは語った。「フロリベールは、過去にも当局によって逮捕されたり嫌がらせを受けたりしていた。彼はその尊い活動のための犠牲となったと思われる」
チェベヤは、尾行されていたり、治安当局によって監視されているように思うと、アムネスティに何度も話していた。
6月1日の朝、チェベヤは、キンシャサのリグワラ警察の一般監察局長官ジョン・ヌムビのもとに出頭するようにとの電話を受けた。午後5時、彼は監察局へ行くために事務所を出た。
その日の午後9時過ぎまで、チェベヤ氏は家族と電話で連絡を取っていた。また午後8時前、彼は家族に、まだヌムビと会っていないが監察局で面会を待っている、という内容の電子メールを送っていた。
彼の最後の連絡は、今しがた監察局を出て、大学に少しだけ立ち寄ってから帰る、というものであった。その後、電話は不通となった。
6月2日の早朝、彼の遺体は郊外の自宅近くで通行人によって発見された。
「政府は、この血も涙もない殺害を迅速に調査し、これに関わった者を起訴しなければならない」とベロニク・オベールは語った。「人びとの権利を擁護する活動家は、嫌がらせや迫害を受けることなく活動を続ける権利がある」
アムネスティは、この1年間コンゴ民主共和国における人権活動への抑圧に注目してきたが、人権擁護活動家に対する不法な逮捕、起訴、電話による脅迫、情報機関からの度重なる呼び出しなどが増加している。
「フロリベールの死は人権活動全体にとって大きな損失である」。ベロニク・オベールはそのように語った。
アムネスティ発表国際ニュース
2010年6月3日
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