- 2010年8月18日
- 国・地域:イラン
- トピック:危機にある個人
彼女のインタビューは、8月11日、イラン・イスラム共和国の国営放送局セダ・ヴァ・シマの番組「20:30」の中で放映された。拘禁中の人びとを有罪とするために、イラン当局はテレビ放送での「自白」を、これまでにも繰り返し用いてきた。放送後、「自白」を行った多くの人びとが、「自白」が時には拷問や虐待によって強要されたものだったとして、発言の内容を撤回している。
「この1年間、多くの被拘禁者が自白を強要されたり、自らの罪状を告白する事例が増えていますが、今回のいわゆる「自白」もその一例です」と、アムネスティの中東・北アフリカ部副部長ハッシバ・ハジ・サラウィは述べた。
「今回のようにテレビで報じられた供述は、イランの法律制度や彼女の裁判の再審査請求に影響を及ぼすものであってはなりません。今回の映像も、アシュティアニに対する証拠が不十分であるという事実を示すものでしかありません」と、サラウィは続けた。
アムネスティは、アシュティアニの担当弁護士であるジャヴィド・ホウタン・キヤンが、先週、35ページにおよぶ彼女の事件に関する司法審査請求書を提出し、それに対する回答が8月15日前後に出される見通しだという情報を得ている。
「彼女の司法審査請求を受けて、イラン当局がこの「自白」を練り上げ、夫の殺害という新たな罪状をでっち上げようとしていると思われます」と、サラウィは述べた。
アシュティアニが最近、タブリーズ中央刑務所で拷問や虐待を受けているという不確定情報もまた、アムネスティの懸念を裏付けるものである。
「このような形でアシュティアニをテレビ出演させたことで、司法の独立性について、少なくとも国営放送と司法の関係について、疑問が投げかけられています。そして、イラン当局が自国の法を遵守する能力についても疑問視されています。イランの司法制度を真剣に考えるのならば、こうした「自白」は無視されるべきですし、それが彼女の事件の再審査に影響しないという保証を与えるべきです」と、サラウィは指摘した。
アムネスティ発表国際ニュース
2010年8月12日
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