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フランス:フランスには、ロマと非定住民の汚名をそそぐ急務がある

2010年9月15日
国・地域:フランス
トピック:先住民族/少数民族
アムネスティ・インターナショナルは8月26日、ロマと非定住民を標的としていると思われる、フランス当局の最近の発言と措置に関して、深い憂慮を表明した。ロマと犯罪行為の関連性を示唆するフランス政府の発言が続出する状況の中で、フランスから出身国に送還されているロマがいることに、アムネスティは心を痛めている。

すでに、8月19日に86人、翌日にはおよそ130人のロマが、ルーマニアとブルガリアに送還された。エリック・ベッソン仏移民相は、8月26日に約250人を、8月末までに約800人を送還すると発表した。

この措置は、「非定住民とロマの行動が引き起こしている諸問題」について話し合う7月28日の閣議の中で決まったものだが、それはニコラ・サルコジ大統領が7月21日に、ロマと非定住民が住む約300の非正規キャンプを3か月以内に閉鎖するという発表に沿った措置であった。その閣議において、サルコジ大統領は、ロマが住む非正規キャンプを、子どもの搾取や、売春を含むとされる犯罪の温床であると語ったと伝えられている。アムネスティは、このような主張がフランス共和国大統領によってなされたという事実に大きな驚きと不安を抱いている。この発言は、ロマや非定住民に対する汚名や差別を助長する否定的な固定観念を永続させることになりかねないからである。

フランス政府は、ロマ社会全体を指摘される犯罪行為と結び付ける扇動的な主張を止め、差別と闘うために尽力すべきであると、アムネスティは考える。このような主張はロマと非定住民に対する差別を拡大させる恐れさえあると憂慮している。ロマであるというだけで、いかなる人をも帰還させたり、国外退去させたりすることはできない。

アムネスティは、欧州委員会のビビアン・レディング委員(司法、基本権、市民権担当)が8月25日に表明した欧州におけるロマの状況についての見解を歓迎する。レディング委員は、「この数週間のうちで、一部の加盟国が用いた言辞は、あからさまに差別的で、いくぶんか扇動的なものである」と遺憾の意を述べた。

フランス在住の非定住民社会の成員は、大多数がフランス市民であるが、300の非正規キャンプを閉鎖するという発表により、同様に送還の標的となっている。

フランス法の下では、5000人以上の住民がいる自治体はすべて、非定住民のために公認の一時居住施設を設置することになっている。しかしながら、2009年4月、「フランス機会均等・反差別のための委員会」(HALDE)は、その義務を果たしている自治体はわずか25%に過ぎないと政府を批判した。HALDEは、国家がその義務を達成できなかった結果、未公認の一時居住キャンプに住む非定住者の数が増加したのだと強調した。

アムネスティはフランス当局に対し、法律の完全履行に全力を注ぎ、非定住民に適切な居住場所を提供し、すべての人の居住権を保護することを要請している。

アムネスティはまた、ロマや非定住民を含むすべての人がだれでも、ふさわしい居住ができる権利を保障している国際人権法の義務を想起するよう、フランス当局に求めている。当局は、たとえ非正規居住であるとしても、他に代替場所がないか徹底調査済みで、かつ居住当事者の事情聴取を済ませていない限り、一時的居住者を立ち退かせることはできない。立ち退きは、適切な手続き上の保護がきちんとしている場合のみ実行できる。つまり、適切な代替居住施設を提供しなければならないし、また、立ち退く住民はそれによって被る全損害に対する補償を受けるものとしなければならない。

アムネスティ・インターナショナルはまた、たとえば移動許可証の携帯を求めたり、選挙権に制約を設けたりする、非定住民に対し差別的なフランス法の条項を削除するよう、フランス政府に要請する。

アムネスティ発表国際ニュース
2010年8月26日

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