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日本:性的指向と性自認を理由とした差別撤廃へ向けた具体的措置を

2011年3月 2日
[日本支部声明]
国・地域:日本
トピック:LGBTと人権
アムネスティ・インターナショナル日本は、日本政府が自由権規約委員会に対する次回の報告期限を 2011年10月29日に控える中、性的指向と性自認を理由とした差別の撤廃に向けた姿勢を明確にし、直ちに必要な措置を講じるよう日本政府に要請する。

2008年10月、自由権規約委員会による第五回日本政府報告書の審査の見解が発表され、日本政府は具体的な改善勧告を受けている。パラグラフ29では、LGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)の人びとに対する差別の例として、公営住宅法23条1項の文言が、異性カップルを前提としたものとなっており、同性カップルによる賃貸が排除されていることや、「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律(DV防止法)」では、同性カップルが保護の対象から外れていることに触れている。そしてLGBTの人びとに対して、雇用、居住、社会保険、健康保険、教育および法によって規制されたその他の領域における差別があることに、懸念を有すとしている。

同年6月には、国連人権理事会の普遍的定期審査(Universal Periodic Review)による勧告のうち、性的指向と性自認に基づく差別を撤廃するための措置を講じるよう求める勧告(サブパラグラフ11)を日本政府は受け入れている。さらに同年12月には、国連総会に提出された「人権と性的指向と性自認に関する声明*1」に、日本政府は賛同している。しかしながら、日本政府は未だに同意した勧告や声明に基づいて、人権状況を具体的に改善するための処置を積極的に行っていない。また、現在、日本の国内立法は、差別の禁止を明確に規定しておらず、そのため、差別行為、嫌悪発言、公人による差別的な発言の流布、扇動が横行しているのが現状である。

日本では、毎年12月に、法務省主導の「人権尊重思想の普及高揚を図るため」の「人権週間」を設定し、啓発活動を実施している。「22年度啓発活動強調事項」の一つには「性的指向を理由とする差別をなくそう」が含まれており、東京都もホームページでこの啓発活動強調事項を掲載し、人権週間行事を実施している。しかし、「人権週間」の期間中であった2010年12月3日と7日、東京都知事による性的指向を理由とした差別発言*2があった。これは、「22年度啓発活動強調事項」や、性的指向や性自認を理由とした差別の禁止を規定するべく勧告・声明に反する発言である。東京都知事によるこのような発言を放置することは、公人による差別を放置していることになり、国際人権基準上許されない。

日本政府は自由権規約委員会に対する次回の報告期限を 2011年10月29日に控えている。私たちは、日本政府が性的指向および性自認を理由とする差別をなくし、2008年10月自由権規約委員会の勧告に沿って人権を保護するための具体的な措置を講じるよう強く要請する。

*1 「人権と性的指向と性自認に関する声明」
日本語仮訳:http://gayjapannews.com/news2008/news145.htm

*2
石原東京都知事は、2010年12月3日、PTA団体などが、東京都青少年健全育成条例の成立を求める要望書を都に提出した際、「子どもだけじゃなくて、テレビなんかにも同性愛者が平気で出るでしょ。日本は野放図になり過ぎている。使命感を持ってやります」と発言したとされている。また、12月7日、「発言の真意」を問う毎日新聞の取材に対しても、「どこかやっぱり足りない感じがする。遺伝とかのせいでしょう。マイノリティーで気の毒ですよ」「ゲイのパレードを見ましたけど、見てて本当に気の毒だと思った。男のペア、女のペアあるけど、どこかやっぱり足りない感じがする」と発言したと報道されている。

アムネスティニュース
2011年3月2日

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