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チャド:武力紛争に子ども兵士の徴用を止めるべき

2011年3月 3日
国・地域:チャド
トピック:子ども兵士
チャド政府軍や武装グループの将校たちは、13歳という幼い少年たちまで兵士として使っているとアムネスティ・インターナショナルは2月10日に発表した報告書の中で述べた。

報告書「汚された未来:チャド東部で軍隊や武装集団に徴用された子どもたちの窮状※1」(英文)の中で、チャドやダルフール地方の40名を超える現在兵士である、あるいは過去に兵士だった子どもたちが、強制的に武装グループに入れられた様子を自ら証言している。

「何千人もの子どもたちが、子どもらしい生活を奪われ、大人たちによって大人の戦闘に身を投じるよう仕向けられているのは悲惨なことです」とアムネスティのアフリカ部長アーウィン・バンデール・ボーグは語り、「この恥ずべき子どもの虐待がこの先も続くことは絶対に許されません」と続けた。

「チャド政府、そしてチャド東部で活動しているチャドやスーダンの武装集団は、18歳未満の子どもを徴用することをただちに止め、戦闘についているすべての子どもたちを解放しなければなりません。」

戦闘があり、自宅から避難することを余儀なくされ、チャド東部の難民キャンプで暮らす人びとは50万人にものぼる。

難民キャンプで暮らす人びとは、教育を受けられず、雇用機会もほとんどなく、多くの場合、戦闘によって家族や友人を失ってしまっているため、こうしたキャンプは子どもを徴用するのに格好な土壌として知られている。

現在チャド東部のキャンプで暮らす、スーダンの反政府武装組織「正義と平等運動(JEM)」の元子ども兵士はアムネスティに次のように語った。「ここには何もすることがないんだ。仕事もない、学校もない、お金もない、そして僕は貧しい。『正義と平等運動』に居れば、給料をもらえるわけではないけど、戦闘に加わりさえすれば、敵からものを奪えるんだ。」

立派な服に身を包んだ子どもたちが、お金と煙草を持って、新兵の勧誘にキャンプに送り込まれ、勧誘に応じれば20米ドルから500米ドルを支払うと持ちかける。

13歳から17歳の子どもたちは直接戦闘で使われる可能性が高く、一方、まだ10歳程度の子どもたちは荷物運びや伝令に利用されている。

国連児童基金(UNICEF)の援助を受けて、チャド政府は軍隊や武装集団に加わっている子どもたちの復員・社会復帰プログラムを2007年に開始したが、これもほとんど成果を得られていない。プログラムが失敗したのは資金不足にも一因があるが、安全が脅かされ続けていることと、極度の貧困と、政府や軍の高官が復員・社会復帰プロセスに消極的であることなどが、事態を悪化させた。

アムネスティがとくに懸念を示しているのは、子どもの徴兵をはじめとする人権侵害を犯した疑いのある人びとに対して、責任の追求がなされていないという点である。子どもを徴用したことで、軍隊や武装集団のメンバーが起訴されたことはこれまで一度もない。

2010年9月に、難民キャンプで子どもたちを徴兵したことに関連して11人の男性が逮捕された。しかし、その後の推移は不明である。アムネスティが知る限りでは、この11人が一度たりとも裁判にかけられたことはない。

2011年1月20日、チャドのイドリス・デビ・イトノ大統領は、武装反政府勢力による犯罪について恩赦を発令したが、これは紛争に利用される子どもたちへの人権侵害に関する免責を事実上永続させるものである。

「子ども兵士の徴用をはじめとする人権侵害の加害者とされている人たちに、恩赦によって利益を与えるのではなく、彼等の調査をしなければなりません。そのような犯罪に関与している合理的疑いのある人びとは、国際的公正裁判基準に則った国内の法廷において起訴されるべきです」とアムネスティのアフリカ部長アーウィン・バンデール・ボーグは語り、次のように続けた。

「デビ大統領は、すべての軍司令官に対し、子どもたちを徴用することを禁じ、復員プログラムに協力するよう明確に命じなければなりません。子どもたちの人権を侵害するいかなる言い訳もあり得ないのです。」

※1 報告書『汚された未来:チャド東部で軍隊や武装集団に徴用された子どもたちの窮状』

http://amnesty.org/en/library/asset/AFR20/001/2011/en/1cf0816b-12e1-4c15-b055-26f18b5d5201/afr200012011en.pdf


アムネスティ発表国際ニュース
2011年2月10日

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