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米国:死刑囚トロイ・デイビスの恩赦が却下される

2011年9月21日
国・地域:米国
トピック:死刑廃止
米国ジョージア州の恩赦仮釈放委員会は、死刑に直面している米国人の男性の恩赦を却下するという決定を見直すべきであると、アムネスティ・インターナショナルは述べた。州当局は、トロイ・デイビスの死刑を21日に執行する準備を整えていることを明らかにしている。

トロイ・デイビスは、ジョージア州サバナで警察官マーク・アレン・マクフェイルを殺害した容疑で、1991年に死刑判決を受けた。

「証拠が疑わしいものであるにもかかわらず、当局は彼に有罪判決を下し、処刑しようとしています。今回の決定は、米国における人権の大きな後退です。処刑直前であっても、恩赦仮釈放委員会はその決定を見直さなくてはなりません」とアムネスティの事務総長サリル・シェティは述べた。

「トロイ・デイビスの恩赦を却下するという米国ジョージア州の恩赦仮釈放委員会の決定は、同委員会が2007年に表明した、『死刑囚の有罪について疑いはないと確信しない限り死刑は行わない』という意見と明らかに食い違っています」

トロイ・デイビスの事件は、おもに目撃者の証言に基づいている。1991年の彼の裁判以降、9人の重要な目撃証人のうち7人が、その証言を撤回するか、変更している。警察の圧力があったとの申し立てもある。

「たとえ委員会のメンバーが、彼の犯行であることに疑いの余地はないと確信したとしても、他の多くの人びとは決して納得していないでしょう」とサリル・シェティは述べた。

「米国の死刑制度において、過ちを犯す危険性があることは明白です。トロイ・デイビスの事件で問題となっている、有罪判決に残り続ける疑問は、死刑制度の根本的な欠陥を指し示しています。それは、死刑が取り返しのつかない刑罰であるという点です。また米国においては、死刑における恣意性、差別、誤判が際立っています」

アムネスティは、例外なくあらゆるケースにおいて、死刑に反対している。

アムネスティのメンバーは、トロイ・デイビスを救援するために、世界中で活動を展開してきた。ジョージア州当局に対し、彼の減刑を求める約100万人分の署名を届けるとともに、世界300ヵ所余りで抗議集会を開催している。

トロイ・デイビスが死刑囚となった後、米国では90人以上の死刑囚が無実であることが判明し、釈放されている。これらはどれも、裁判において合理的な疑いを差し挟む余地がないとして、被告人が有罪だとされたケースだった。

米国では過去4年間、ニュージャージー州、ニューメキシコ州、イリノイ州の3州で死刑が廃止されている。誤りを除外できず、無実の人を処刑する危険性があることが、それらの州が死刑を廃止したおもな理由である。この危険性については、死刑を支持していた人びとでさえ、同意している。

世界139ヵ国が、法律上あるいは事実上死刑を廃止している一方で、米国には現在3200人以上の死刑囚がいる。同国では、1977年に死刑執行が再開されて以来、1200人以上の死刑囚が処刑された。現在ジョージア州には、100人以上の死刑囚がおり、2011年に入ってから、すでに3人が処刑されている。


アムネスティ発表国際ニュース
2011年9月20日

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