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中国:当局は、違法な土地の強制収用を止めるべき

2011年12月20日
国・地域:中国
トピック:国際人権法
土地の権利を主張する活動をしていた薜錦波(Xue Jinbo)が拘留中に死亡したことを受けて、中国南部の広東省で村民によるデモが続いている。12月14日、アムネスティ・インターナショナルは、中国政府に対し、暴力をともなう違法な土地の強制収用を止めるよう訴えた。

烏坎村の村人たちは、最近地方政府が彼らの農地を密かに開発業者に売ろうとしたとして、当局に抗議し続けている。村人たちによると、この地方の共産党の役人たちは、売却に関して村人たちに相談したことはなく、村人たちは建設工事が始まってから、初めて売却について知ったという。

薜錦波(43歳)は、拘禁されてから三日目にあたる11日に死亡した。彼は、9月に起きたデモを率いた疑いで先週9日に拘禁された5人のうちの1人だった。9月のデモでは、デモの参加者が政府の建物を襲い、警察の車をひっくり返した。これに対して、警察は、少なくとも子ども2人を含む村人たちを殴打するなどして応酬したと、報道されている。

「当局は、薜錦波が当局による虐待や拷問により死亡したのではないということを証明するため、薜の死に関する即時かつ独立した調査を行うことを許可すべきです」とアムネスティのアジア太平洋副部長キャサリン・バーバーは語った。

「残念なことに、立ち退きに伴う権利の侵害から国民を守るという中国政府のりっぱな誓約にも関わらず、ときには住民を守る立場にある当局自らの手によって、土地を守ろうとしている最中に住民が殴打されたり、拘禁されたり、あるいは殺害さえされたという報告を、私たちは現在も記録し続けています」とバーバー部長は続けた。

薜錦波の家族や村人たちは、「薜錦波の顔には濃いあざと切り傷があり、また親指が両方とも骨折しているので、拷問を受けたようだ」と、記者たちに語っている。

烏坎村を管轄する汕尾市の当局者は、薜錦波に対して拘留中に二度にわたり取り調べを行ったと声明の中で語った。彼らは、薜錦波が9月21日のデモに参加し、「公共物損壊」にも加担したことを「自白した」と主張している。

当局によれば、11日日曜日には薜錦波の具合が悪そうだったので、病院に搬送したが、薜は到着から30分後に心不全のため死亡したという。当局は、中山大学の法医学部が「調査」を行い、薜の死因を確認したが、正確には死亡解剖の結果を待つ必要があると語った。

9日、土地の収用に対する抗議において村人たちを代表していた薜錦波と他の4人を逮捕するため烏坎村に、警察が急行した。報道によれば、11日の朝、千人にのぼる武装した警官が村に近づいたが、村人たちは、警察が村に入るのを阻止した。警察は村人に対して催涙ガスや放水銃を使ったが、最後には引き揚げて、村の周りを封鎖した。

人びとを家や農地から強制的に、またしばしば暴力を伴って立ち退かせることは、都市と農村の区別なく、中国全土で頻発している。

国際人権法や人権基準に反して、中国の人びとは、前もって立ち退きについて意味のある協議を受けることはほとんどない。立ち退きの内容やその目的に関する十分な情報を得ることもほとんどなく、補償金もほとんどあるいは全く受け取れないことがよくある。

一度提案された立ち退きに対して、中国の住民が対抗する方法はほとんどない。裁判所は、土地の売買からの収入で予算を補充している地方の役人の怒りを買うことを恐れて、土地の強制収用や立ち退きに関わる案件を却下することがしばしばある。

今年の初め、中国政府は、強制的な立ち退きから都市の住民をある程度保護する法規を採択した。しかし、この条例は、賃借人や農村部の住民を含む大部分の中国の国民を保護してはいない。

「中国の指導者たちは、地方の当局者に対し、近代化と成長を進める中で、住民の権利、健康、福祉を最優先してほしいと述べています。しかし残念ながら、私たちが、住民から繰り返し聞くのは、利益のために彼らの権利が犠牲になっているという話ばかりです」と、バーバー部長は述べた。


アムネスティ発表国際ニュース
2011年12月14日

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