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エルサルバドル:差別と苦痛はベアトリスさんを最後に

2013年6月 5日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:エルサルバドル
トピック:性と生殖の権利

エルサルバドル政府が、重病の妊娠に子どもをおろす許可を出すまでに数週間を要した。いかなる女性も救命のための医療、必要となれば妊娠中絶をも、受けるのは当然のことである。

ベアトリスさんは妊娠していたが、死産の可能性が高く、重病の合併症で苦しんでいた。6月3日エルサルバドル政府はようやく、早期の帝王切開を許可し、彼女は何とか生命の危機を脱することができた。

この件は世界中の活動家を奮い立たせたが、裁判所や当局は中絶を認めるかどうかの議論に数週間も費やした。その間、ベアトリスさんはベッドの上で苦悶の日々を送らされた。

今は、ベアトリスさんの一日も早い回復を祈りたい。

当然だが、いかなる女性や少女も、ベアトリスさんがくぐり抜けてきたような差別と苦痛を味わってはならない。彼女は、生きるために戦い、認められなかった帝王切開を認めさせたのである。

エルサルバドルでもどの国でも、すべての女性が、必要な時に救命のための医療を受けられるようにしなければならない。

エルサルバドル政府はただちに、妊娠中絶の全面禁止に終止符を打ち、その法制を国際人権基準に従ったものにしなければならない。法は医師の行為を拘束するものであってはならない。また今回の事例のように、女性や少女が、命や健康を守るために必要な治療を受けることを阻んではならない。

今回の悲劇を二度と起こしてはならない。国がベアトリスさんの命と健康を2カ月以上も弄んだことは、想像を絶する。彼女が自分の命と健康を守るために運動しなければならなかったとは信じがたいことである。このような残酷さに立ち向かったベアトリスの勇敢さに頭が下がる。

ベアトリスさんは、独りではなかった。手間暇をいとわずに動いた世界中の市民グループや個人ら何十万もの人びとが、彼女の人権を求めて、支援の声をあげた。その多くは、世界中のアムネスティ支部がそれぞれ行った呼びかけに応えたものであった。

背景情報

幼い男児を抱える妊婦のベアトリスさん(22歳)は、エリテマトーデス、腎臓疾患など、多くの重い病をかかえていた。お腹の胎児は無脳症で妊娠のままでは、自分の生命と健康を脅かすことを意味していた。国が妊娠中絶を全面的に禁止しているため、医師は起訴されるおそれから救命医療を施さなかった。

今回帝王切開をしたところ、医師の予測どおり、胎児は頭と脳の大部分が欠け、出生後数時間で死亡した。

アムネスティ国際ニュース
2013年6月4日

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