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米国:小手先の監視活動改革方針 不十分なプライバシー保護

2014年1月24日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:米国
トピック:

(C) SAUL LOEB/AFP/Getty Images
(C) SAUL LOEB/AFP/Getty Images

米国のオバマ大統領は1月17日、大規模情報監視体制を改革することを説明した。しかし、この演説でわかったことは、人びとのプライバシーは、米国内のみならず世界中で依然、脅威にさらされたままだということだ。大統領は世界中の人びとのプライバシーを守る必要性を明確に認めた。しかし、本質的に悪用される可能性の強い大規模情報監視に関する世界の懸念を払拭するには対策は不十分だった。

オバマ大統領は、透明性を上げ、国内外の人びとのプライバシー保護にむけた措置をさらに導入し、ある種の情報の収集には制限を設けるという、歓迎すべき取り組みを説明した。しかし、大規模な監視には乱用がつきものであるということを認めず、取り組みの根幹にプライバシーの権利など国際人権基準を据えることもしなかった。これでは、プライバシー保護や信条・素性の監視防止には不十分である。

しかも、大統領が行政命令で司法審査を経ずに情報監視プログラムの追加を承認することができる特権に関しては、情報乱用の空手形となる可能性が残ったままである。

情報の保管・管理を民間にゆだねる考えも発表した。しかし、保管場所が問題ではなく、個人情報の大量収集が問題なのである。たとえ、情報管理の監視に第三者が関わったとしても、一般の人びとが秘密裏に裁かれ罰を受ける危険性は変わらないし、国家安全保障に関する文書は司法審査を逃れられるのである。

国籍や住む場所に関わらず、すべての人は国際法によりプライバシーの権利を有する。そして政府による監視は、その必要性、他の要素とのバランス、手続の適正さなどの人権基準に適合していなくてはならない。さらに、乱用の証拠があれば、人びとは告発する権利もある。

プライバシーを守り、個人の安全を保障するため、オバマ政権と議会は人権基準を情報監視改革の基本に据えるべきである。人権保護規定により、法に従った、効果的な情報監視が可能になる一方、行政の無制限な権力の乱用を防げるのである。

抜本的改革に取り組まず、小手先の修正では、オバマ政権は沈むタイタニック号でオーケストラが最後に奏でた音楽のように、大惨事の記憶の中に埋もれてしまうだろう。

アムネスティ国際ニュース
2014年1月17日

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