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米国:国連審査を機に拷問行為に対する責任を果たせ

2014年11月17日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:米国
トピック:「テロとの闘い」における人権侵害

いわゆる「強力な尋問手法」のひとつである水責め(再現イメージ)(C)Amnesty International
いわゆる「強力な尋問手法」のひとつである水責め(再現イメージ)(C)Amnesty International

米国は国連拷問禁止委員会の場で、ここ数年間に関係機関の係官らが犯した拷問や強制失踪などの重大な人権侵害を裁くことを確約すべきである。

国連拷問禁止委員会は11月半ば、米国の拷問等禁止条約の遵守状況を審査する。米国は、拷問に反対する世界のリーダーと称しているが、ブッシュ政権のもとでは、政府機関の最高幹部レベルが拷問や強制失踪を許可していたのである。

過去の拷問に関わった者を裁判にかけないまま、米国は現在、拷問等禁止条約の基本姿勢に徹すると明言している。
アムネスティは、米国政府機関が拷問加害者の免責に終止符を打っていないこと、また人権侵害の是正もしていないことを示す証拠を委員会に提出した。証拠が示す事例には次の2点も含まれる。

  • 断続的に溺れさせて処刑さながらの目にあわせる水責めなど、「強力な尋問手法」と呼ばれる自白を引き出す特殊尋問法の使用。ブッシュ前大統領自身が、特定の被拘禁者にこの尋問法の使用を許可したことを認めたにもかかわらず、その捜査はまったく行われなかった。
  • 中央情報局(CIA)のレンディション(国家間秘密移送)および秘密拘禁。こうした作戦のもと、国際法で犯罪となる複数の人権侵害があったことを示す有力な証拠があっても、何もなされず、加害者は依然として何の裁きも責任も取らないままである。

知っていながら対処しない様はまさに衝撃的である。真相解明や被害者救済をせず、責任を取らない姿勢は、法の支配と人権尊重に対する甚だしい侮辱である。

ブッシュ、オバマ両政権は、非合法な人権侵害を受けたと訴える被害者への司法救済を巧みに拒否してきた。米国が拷問等禁止条約を批准したとき、米国内の法的基準に沿う範囲でのみ、残虐、非人道的または品位を傷つける取扱いの禁止を遵守する旨、留保した。ブッシュ政権の弁護士らはこの留保を悪用し、論点をゆがめて、拷問等禁止条約違反である尋問手法や拘禁条件を許可する法的根拠にしていた。悪名高い極秘メモには、それが記されている。

拷問等禁止条約制定30周年にあたり、米国に国際的な責任を果たさせる働きかけを一層強化するべきである。米政府は今こそ、条約のすべての規定に無条件で従うべきである。
またアムネスティは委員会に対して、他の多くの問題に関わる提言も行っている。例えば、シカゴ警察が関わった拷問が裁かれていないこと、全米数千人の囚人の独居拘禁、警備での電気ショック武器の使用、死刑、仮釈放の可能性のない18歳未満者の終身刑などの問題である。

オバマ政権は拷問禁止委員会による同国の審査を、自己診断の良い機会と歓迎している。
この自省には、拷問や強制失踪を許可し、実行し、あるいは指示した者などを法廷で裁くことを保障することも当然含まれる。

アムネスティ国際ニュース
2014年11月12日

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