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ウガンダ:「神の抵抗軍」幹部の裁判開始 正義への第一歩

2015年1月21日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ウガンダ
トピック:

1月17日、国際刑事裁判所は中央アフリカ共和国の首都バンギで、ドミニク・オングウェンを拘束した。(C) AFP/Getty Images
1月17日、国際刑事裁判所は中央アフリカ共和国の首都バンギで、ドミニク・オングウェンを拘束した。(C) AFP/Getty Images

神の抵抗軍(LRA)の司令官とされるドミニク・オングウェン容疑者が、近く国際刑事裁判所(ICC)に移送される。LRAに20年以上も残虐行為を受けた被害者にとって、ようやく正義への第一歩が始まる。

LRAはウガンダで、数千人を誘拐し、手足を切断したり殺したりし、また子どもを兵士や性的奴隷として利用するなど、残虐の限りを尽くした。

ICCが、司令官などLRAの幹部に逮捕状を発行してからほぼ10年が経過した。
近く、オングウェン容疑者がハーグのICCに移送され、その人道に対する罪と戦争犯罪が問われる。裁判の開始で、ようやくLRAの被害者たちに正義への道が開かれることになる。

11年以上も前、ウガンダ政府は、LRAとの紛争に関わる状況をICCに付託した。
その後、検察官が北部ウガンダで取り調べを開始し、ICCは2005年、LRAの幹部5人に逮捕状を発行した。

1月5日、中央アフリカ共和国でアフリカ連合地域タスクフォースと連携する米国が、オングウェン容疑者の身柄を拘束し、1月14日、ウガンダ軍に引き渡された。

1月17日、中央アフリカ共和国の首都、バンギでICCに拘束され、近くICCがあるハーグに移送される。そして、容疑者の人道に対する罪と戦争犯罪が裁かれる。

容疑者自身も10歳ごろLRAに誘拐された。子どもを誘拐し、洗脳し、殺人の手ほどきをするのは、LRAの典型的な手口だった。

オングウェン容疑者が、犯罪容疑者であると同時に被害者でもあり、LRAの犯罪に関与するに至った経緯は、弁護材料になるだろう。有罪判決の場合、LRAに誘拐され徴兵されたことは、量刑判断にも考慮されるだろう。

身柄を受けたICCは、LRAの被害者と被害地域に、審理の進捗情報を適宜提供するべきである。裁判の進展がないため、最近ではICCとウガンダの被害者との接触が減っている。ICCは情報公開と支援活動を通じ、被害者との関係を築き直す必要がある。

ウガンダは容疑者を自国で起訴するために、ICCの判断に対して後に異議を唱えることもできる。そのためには、政府はICCの裁判官に、事件の調査と起訴を行う能力と意思が真にあることを示す必要がある。

背景情報

LRAはジョゼフ・コニーが率いる武装グループである。創設された1987年ごろ当初は、ウガンダ北部で同国政府を相手に交戦した。2005年以降、グループの軍事行動は近隣諸国へ及んだ。

20年以上にわたり、アムネスティはLRAが犯した犯罪内容と、中央アフリカ共和国、コンゴ民主共和国、南スーダン、ウガンダの市民数千人が被った被害状況を調査し発表してきた。ウガンダ軍が、LRAが拠点をおく地域の住民や捕虜となったLRA兵に対して犯した人権侵害の状況もまとめた。

双方の犯罪を調査し起訴するのは、同国の責任である。そのために国際犯罪局が設立された。しかし最初に扱った、LRA司令官トマス・クォイェロのケースは、憲法裁判所が2000年恩赦法にもとづき、恩赦に値すると裁定したため、裁判は中断した。この裁定は、最高裁判所で係争中である。

オングウェンは人道に対する3つの訴因(殺人、奴隷化、重大な傷害と苦痛を与えた非人間的行為)で起訴されている。また戦争犯罪の4つの訴因(殺人、民間人への残酷な仕打ち、民間人への攻撃の意図的な指令、略奪)でも起訴されている。

オングウェン他LRA幹部4人に対する、戦争犯罪と人道に対する犯罪の逮捕状が、2005年7月、ICCにより発行された。もう一人の容疑者、ジョゼフ・コニーはいまだに逃亡中である。なお、他の容疑者はすでに死亡したと思われる。

アムネスティ国際ニュース
2015年1月18日

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