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日本:死刑に関する世論調査における見解表明

2015年1月30日
[その他]
国・地域:日本
トピック:死刑廃止

日本政府は、2015年1月24日、死刑制度に関する世論調査の集計結果を発表しました。しかし、死刑制度は人権の問題であって、世論調査の結果をもって政策判断の対象にすべきものではなく、今回の世論調査に関し、ここにアムネスティ・インターナショナル日本の見解を表明します。

死刑は生命を奪う残虐かつ非人道的な刑罰であり、重大な人権侵害です。すべての人が、生きる権利を享受する不可侵である権利につき、世論の支持を問うべきではありません。

また、世論調査は、その手法や時期によって容易に結果が左右されます。そのため、今回の結果に基づいて、死刑の存置または廃止の判断のよりどころにすることは妥当ではありません。そもそも、市民が法制度の在り方を判断する場合、犯罪事情や法制度について十分な理解が必要であり、適切な情報公開がなされなければなりません。現状では、死刑制度に関して執行方法の残虐さ、死刑囚の処遇、徹底した秘密主義など、制度をめぐる問題点が周知されているとは到底言えません。

日本政府は、死刑に関する世論調査において、1956年から質問を2回変更しています。今回の調査では、死刑についてどちらの意見を選択するかとの質問に対し、回答として「廃止すべきである」、または「死刑もやむを得ない」と限定しています。この後者の回答率は、前回より下がったとはいえ、依然として死刑制度を容認する幅広い層を含む回答内容になっており、そのことが死刑存置を容認する高い率に影響していると考えられます。

今回の世論調査は、終身刑に関しての質問も含まれています。仮釈放のない終身刑については、自由を奪われたすべての者が、人道的にかつ人間の固有の尊厳を尊重して、取り扱われることを規定している自由権規約10条1項および拷問又は残虐な刑を禁止する自由権規約7条本文に反しています。特に、年少者を対象とする仮釈放のない終身刑は、明らかに国際基準に反します(児童の権利に関する条約37条(a))。また、人道に対する罪など重大な犯罪を扱う国際刑事裁判所に関するローマ規程でも、終身刑は25年を超えた段階で再審査を求めています(同ローマ規程110条3項)。

アムネスティは、死刑制度に関する十分な情報を提供し、犯罪抑止や被害者救済についても政策を明らかにし、死刑制度の廃止に向けて国民的議論を喚起する必要があると考えます。

以上

アムネスティ・インターナショナル日本
2015年1月30日

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