ジンバブエ:執行停止から10年経った今、死刑の廃止を!

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2015年7月27日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:ジンバブエ
トピック:死刑廃止

ジンバブエ当局は死刑廃止に向けて死刑執行の正式な停止を宣言すべきである。

同国での最後の死刑執行は、2005年の7月22日だった。しかし、死刑囚監房にはまだ95人が残っている。この死刑囚にとっては、絞首台の影が常につきまとってきた。

死刑を執行せずに10年を迎えたことは、死刑囚の生きる権利を守り、さらに死刑を最終的に廃止する上で重要な転機である。アムネスティはジンバブエに対し、死刑執行を正式に停止し、残虐、非人道的かつ品位を傷つける究極の刑罰である死刑を完全に撤廃するよう求めている。

ジンバブエは、生きる権利を侵害する絞首台を廃棄し、死刑制度の撤廃に向けて直ちに行動を起こすべきである。

2013年に発効した新憲法のもとでは 絶対的法定刑としての死刑は廃止され、死刑は最も重大な犯罪にのみ適用されている。そして、犯行時に21才未満、または71才以上だった者に死刑を科すことはできない。

死刑には他の刑罰より犯罪を抑止する効果があるという主張があるが、その根拠はない。最も残虐、非人道的、かつ品位を傷つける刑罰を科さないことは、今や世界的な潮流である。ジンバブエは、大多数の国々に足並みを揃え、死刑を撤廃すべきである。

背景情報

世界では100カ国以上がこの残虐な刑罰を廃止し、その他にも多くの国が事実上死刑を廃止している。

サハラ以南では、アンゴラ、ブルンジ、カーボヴェルデ、コートジボワール、ジブチ、ガボン、ギニアビサウ、モーリシャス、マダガスカル、モザンビーク、ナミビア、ルワンダ、サントメ・プリンシペ、セネガル、セーシェル、南アフリカ 、トーゴ の17国があらゆる犯罪に対して死刑を廃止している。

さらにアフリカの数カ国が、あらゆる犯罪に対して死刑を廃止することを目指し法的手続きを開始している。ブルキナファソは、6月から死刑廃止法案を審議している。チャド政府は昨年、死刑廃止のための刑法案を導入し、現在、議会の承認手続きを待つばかりだ。シエラレオネも昨年、死刑廃止の意思があることを発表した。ザンビアのエドガー・ルング大統領は今年7月16日、死刑囚332人を終身刑に減刑している。

アムネスティ国際ニュース
2015年7月22日

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