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カメルーン:市民数百人がボコ・ハラムと治安部隊の犠牲に

2015年9月25日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:カメルーン
トピック:地域紛争

カメルーン北部で400人近くの市民がボコ・ハラムによって殺害されている一方で、治安部隊の横暴な対応と非人道的な刑務所で、数十名が死亡している。

アムネスティは今年、カメルーンで3度にわたる現地調査を行った。そして9月16日、調査に基づく報告書を公表し、今や自らを「イスラム国の西アフリカ州」と名乗るボコ・ハラムが、昨年1月以来少なくとも市民380人を殺害していることを明らかにした。

一方、同国の治安部隊は、村々を襲い、家を破壊し、市民を殺害し、1,000人以上の容疑者を拘束している。これらの無謀な行為に対して、いまだ捜査は行われていない。

ボコ・ハラムが行っている無差別殺人、市民財産の破壊、誘拐、子どもを使った自爆行為は、戦争犯罪であり、市民に多大な恐怖と苦しみを与えている。

同時に、カメルーン治安部隊側の人権侵害も深刻である。市民が強く求める保護を提供してはいるが、その一方で、違法で過剰な武力を行使して、市民を殺害している。人びとは恣意的に逮捕され、その多くが非人道的な状況で拘束され、数十人が死亡した。治安部隊側の人権侵害も著しい。

ボコ・ハラムによる戦争犯罪

昨年半ばから、ボコ・ハラムの戦闘員は、カメルーン北端地域の町や村を襲撃し、市民の殺害や誘拐を行い、何百という家を焼き払い、家畜などの財産を略奪している。

昨年10月15日の襲撃では、国境の町アムチドで少なくとも30人を銃や刃物で殺害した。「ボコ・ハラムの戦闘員が、隣人2人の喉を掻き切っていた。あまりにひどい」とある目撃者はアムネスティに語った。

今年7月以降、わずか13才の少女たちを使った一連の自爆行為が70人以上の命を奪ってきた。7月22日と23日にマルアで起こった3件の自爆事件では、市民33人が殺害され、100人以上が負傷した。

ボコ・ハラムは、今や自らを「イスラム国の西アフリカ州」と名乗っている。

治安部隊による行き過ぎた対応

昨年、治安部隊は1,000人以上をボコ・ハラムの支援をした疑いで捕まえて拘禁した。多くの場合、大規模な包囲網を敷き、数十人、時には数百人の男性や少年を一斉に検挙する作戦を取った。大多数がマルア刑務所の劣悪な環境の中で拘禁されている。すし詰めで、不衛生で、健康管理も不十分なため、この3月から5月の間だけで少なくとも囚人40人が死亡した。

治安作戦の実行においては、軍は過度で致死的な武力を行使してきた。昨年12月27日にマグツム、ドウブル両村での「包囲・検挙」作戦では、少なくとも8人を殺害し、70以上の建物を焼き払った。

この作戦では、殺害や破壊に加えて、少なくとも200人の男性や少年が拘束された。彼らはマルアの治安本部へ連行され、倉庫に閉じ込められた。一晩で多くが死亡した。事件の約3カ月後、当局は仮設房での25人の死亡を発表したが、死亡者の氏名、死因、安置場所は明らかにしなかった。その後同じ2つの村で拘束された男性や少年のうち、45人は刑務所へ連れて行かれたが、少なくとも130人の行方は、いまだに分かっていない。

ボコ・ハラム襲撃の規模、邪悪さは想像を絶しており、治安を維持し、犯罪者を裁くにはさらなる取り組みが必要だ。しかし、市民を守るはずの治安部隊が、自ら残虐行為を行っているのは、言語道断だ。両者による犯罪に対し、直ちに公正な捜査を行うべきである。

アムネスティ国際ニュース
2015年9月16日

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