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インドネシア:欠陥のある司法制度のもと死刑が執行されている

2015年10月17日
[国際事務局発表ニュース]
国・地域:インドネシア
トピック:死刑廃止

インドネシアのジャカルタで死刑反対の集会に集まる人たち © Demotix
インドネシアのジャカルタで死刑反対の集会に集まる人たち © Demotix

インドネシアでは、死刑囚が弁護士との接見を認められず、激しい殴打を受けて「自白」を強要されることが、常態化している。また外国籍の人は、司法制度をほとんど理解しないまま裁判に臨まなくてはならない。アムネスティは、同国の死刑囚が置かれる不当な状況を報告書にまとめて発表した。

インドネシア政府は、昨年10月のジョコ・ウィドド大統領誕生以来、国際法を無視し14人を死刑に処した。さらに、大勢の死刑囚がいつ執行されるかもしれない状況にある。

同国は近年、死刑を廃止する方向に向かっていたが、執行へと逆戻りした。死刑囚の裁判が、甚だしく公正を欠く状況でのことだった。国は、厳格に国際法に従っていると主張するが、司法制度に根深い欠陥があり、現実は全く異なっていることは、今回のアムネスティの調査で明らかだった。

今年、銃殺刑となった14人のうち12人は外国人で、全員、薬物に関わる罪状で起訴されていた。政府は、喫緊の課題である薬物犯罪に対処するため死刑を再開したというが、死刑が自由刑よりも抑止力になるという根拠はない。大統領はまた、薬物犯罪の死刑囚にはいかなる恩赦の申し立ても認めないと言っている。

アムネスティが12人の死刑囚を調査した結果、司法制度の欠陥が浮かび上がってきた。制度の欠陥は、この国が死刑を執行することに重大な疑問を投げかける。

自白の強要

調査対象の半数の死刑囚は、拘禁中に警官から激しい殴打などにより「自白」を強制されたと語っている。また、多くは拷問などの虐待を受けたという。しかし当局は、これらの申し立てについて捜査をしていない。

今回の調査で明らかになったことは、同国内外の他の人権団体も確認していることだが、警官は拷問などの虐待を加えても罪を問われないため、それらの暴力行為が組織的かつ広範に行われているという事実だった。

外国籍の死刑囚

今年に処刑された14人のうち12人は外国籍の人びとだが、現在も少なくとも35人の外国籍死刑囚がいる。

多くの場合、外国籍死刑囚は人権を侵害され、裁判前も裁判中も通訳をつけられず、理解出来ない言語で書かれた書類にサインをさせられ、領事サービスも認められない。

その上、今年、重度の精神障がいを持つ男性が、処刑された。ブラジル人のロドリゴ・グラルテ死刑囚で、妄想型総合失調症と診断されていた。この執行も国際法の規定に違反していた。

背景情報

インドネシアでは1999年から昨年までの間に、民主化後最初の4人の大統領のもとで、27人が処刑された。2009年から2012年までは、死刑の執行がなかった。

今年4月末に法務人権省から得た数字によると、少なくとも121人の死刑囚がいた。その罪状は、54人が麻薬関係、2人がテロ関連、65人が殺人だった。

アムネスティ国際ニュース
2015年10月15日

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